beacon

[高校選手権]富山一が9年ぶりに初戦突破

このエントリーをはてなブックマークに追加

[12.31 全国高校選手権1回戦 富山一 3-1 山口 平塚]

 平塚競技場(神奈川)では7年連続23度目の出場の富山一(富山)と、17年ぶりに出場した山口(山口)が対戦。MF和田雄也(3年)の2得点を含む3ゴールを上げた富山一が3-1で勝利した。富山一は1月2日の2回戦(等々力)でルーテル学院(熊本)と戦う。

 富山一は、県予選得点王のFW鈴木勇二(2年)が風邪の症状で欠場。試合序盤から個人技を武器に山口陣内へ攻め入るが、点取り屋不在の影響もあり、「決定力を欠いて苦戦した」(富山一・MF森泰次郎主将(3年)。
 一方の山口はDF村重陽志(3年)、DF田村啓二郎主将(3年)を軸に中央の守備を固め、カウンターを狙う。それがハマり、28分に速攻で得たCKから、途中出場のMF小林寛太朗(3年)が右足ミドルを決めて先制。対する富山一はその後、あせりが見え拙攻が続く。しかし37分にラッキーな形から同点に。敵DFの中途半端なクリアボールが、ゴール前へ走り込んだ和田の足元へ。和田はダイレクトで蹴り込み、ネットを揺らす。

 後半開始早々の2分、山口のMF外山雄一朗(3年)が、この試合2枚目の警告で退場するアクシデント。すると、富山一の攻撃に変化が生じる。パスがスムーズに回り出し、相乗効果で個人技が生きる。
 
 決勝点が生まれたのは25分。森主将の左クロスをフリーで受けた和田が沈めた。その後は完全に富山一ペース。後半途中に投入された190㎝の長身FW藤井大士(3年)が、37分に右クロスを頭で合わせ3点目を奪い、試合を決めた。

 前年度まで6大会連続初戦敗退という屈辱を味わった富山一が2回戦へ進出。99、00年度大会で連続4強入りした選手権常連校が、2回戦でルーテル学院(熊本)と対戦する。富山一・長峰俊之監督は、「次戦は頼れるFWの鈴木が出場できるはず。(交代の)切り札・藤井も点を決めたのも明るい兆し」と、攻撃陣にさらなる期待を寄せていた。

(取材・文 小林智明)

特設:高校サッカー選手権2009

TOP