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[高校選手権]"南北対決"制し旭川実が9年越しの1勝

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[12.31 全国高校選手権1回戦 旭川実4-0南風原 フクアリ]

 旭川実(北海道)が全国選手権2度目の出場で初勝利を飾った。南風原(沖縄)との“南北対決”に4-0。効率よく得点を重ね、初出場で初戦敗退に終わった00年度大会から9年越しの1勝となった。

 前半4分、FW高橋勇侑希(3年)のスルーパスにFW下田速人(1年)が抜け出し、左足で先制点。4分後にMF阿部恭也(2年)が追加点を挙げると、前半21分には再び高橋のラストパスから下田が左足で決め、あっという間に3点のリードを奪った。

 後半11分には途中出場のFW須田佑太(3年)がMF近藤将人(3年)のラストパスからダメ押しの4点目。その後も試合の主導権を渡すことなく、シュート数13対6の快勝をおさめた。

 富居徹雄監督は今年のチームの特徴について「下手くそなやつが多いこと」と冗談交じりに言う。「だからこそみんなでサッカーをすることを追求してきたし、それをきちんとやれる選手がそろっている」と力説する。

 夏の全国総体では、優勝した前橋育英(群馬)に初戦で1-3で敗れたが、全国での経験がチームの糧になった。「インターハイを1つの過程にできたのはよかった。ステップになった」と富居監督は言った。

 組み合わせ抽選会で南風原との対戦が決まると、MF串橋剛志主将(3年)は「半袖で練習しているチームには負けたくない」と闘志をむき出しにした。その言葉通り、終始、南風原を圧倒。「とりあえず1回勝って“笑って年を越そう”と話していた。勝ててよかった」と歴史的1勝を喜んだ。

 1月2日の2回戦は、初戦を5-0で圧勝した八千代(千葉)と対戦する。同会場の第1試合だった八千代のゲームを観戦した富居監督は「さっき見てビックリした。本当に強い。胸を借りて頑張りたい」と謙虚に語ったが、1勝で満足するつもりはないはずだ。

<写真>旭川実は4発勝利。最後は須田(左)がゴールラッシュを締めた
(取材・文 西山紘平)

特設:高校サッカー選手権2009

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