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[高校選手権]初出場の立命館宇治、セットプレー3発で名門・秋田商を撃破

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[12.31 全国高校選手権1回戦 秋田商 2-3 立命館宇治 駒場]

 立命館宇治(京都)が4年連続38度の出場を数える名門・秋田商(秋田)を3-2で退け、選手権初舞台で2回戦進出を決めた。立命館宇治は10年1月2日の2回戦で山梨学院大付(山梨)と対戦する。

 秋田商の長谷川大監督が「システムが噛み合う」と語ったように、立命館宇治が4-1-2-3、秋田商が4-2-3-1とフォーメーション的にピタリと重なり合ってマークがズレにくい状況だったこと、そして互いに前線から激しくプレッシャーをかけ合ったことで、試合は立ち上がりから潰し合いの様相を呈した。そうなると両者ともロングボールに頼る傾向が強くなり、ボールが互いの頭上を行きかう時間帯が続いた。

 そんななか、先制点を奪ったのは秋田商。21分、スローインを受けたFW菅原嵩(3年)がスピードに乗って右サイドを切り裂き弾丸クロスを折り返すと、ゴール前で構えていたMF草なぎ翼(3年)が目の覚めるようなボレーで豪快にゴールネットを揺らした。しかし立命館宇治も35分、DF可児謙太郎(3年)のFKからMF小田絋平(2年)が同点弾をマークし、試合をイーブンに戻した。

「秋田商のビデオを見たらうちの方が大きかったので、セットプレーはチャンスだと思っていた」
 
 梁相弘監督の読みは当たった。立命館宇治はその後もセットプレーから決定機を次々と作り出すと、逆転ゴールを呼び込んだのもセットプレーだった。後半6分のCKの場面、MF猪飼祐介(3年)が柔らかいボールを送り込むと、MF勘原啓伸(2年)が打点の高いヘッドで押し込んだ。そして33分にはキャプテンのMF立溝誠也(3年)が鮮やかなFKで直接ゴールネットを揺らした。

 苦しくなった秋田商も35分、菅原が強引な突破から1人でゴールを奪って1点を返したが、あと一歩及ばず。セットプレーで全得点を挙げた立命館宇治が京都勢としては8年ぶりとなる初戦突破を決めた。

<写真>直接FKを決める立命館宇治MF立溝
(取材・文 神谷正明)

特設:高校サッカー選手権2009

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