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[高校MOM143]富山一MF森泰次郎主将(3年)_“富山のシャビ・アロンソ”が輝く

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 富山一 3-1 山口 平塚]

 試合後、ほとんどの記者が、殊勲の2得点を決めた富山一(富山)のMF和田雄也(3年)を囲んだ。それも当然だが、試合全体を通して輝いていたのは、MF森泰次郎主将(3年)ではないだろうか。森はカターレ富山入団が内定済みのボランチ。ただ、守備よりも攻撃が得意な選手である。「自分の持ち味は?」と尋ねると、森は「パスです!」と即答した。

 その持ち味は、前半から散見された。1ボランチを務める彼は、まさにコンダクター。視野が広く、深めの位置から左右へ的確な長短のパスをさばく。縦に急ぐ傾向がある富山一の攻撃のなかで、それがいいアクセントに。また、富山一の決勝点は彼の右足から生まれる。
 後半25分、左サイドでパスを受けると柔らかいクロスを配球。後はファーで待ち構えていた和田が難なく決めた。森本人も「狙い通り」と胸を張る絶品クロスだった。

 だが、自分自身の全体的な評価は、「まあまあです」と納得していない様子。富山一・長峰俊之監督も、「彼がもっとボールに触らないといけない。それができれば、相手にとって嫌な存在になる」と、ハッパをかける。森の好きな選手はシャビ・アロンソ(R・マドリー)。プレースタイルを見ても、それは納得できる。2回戦では、本領発揮した"富山のシャビ・アロンソ"を見てみたい。

(取材・文 小林智明)

特設:高校サッカー選手権2009

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