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[高校選手権]四中工“2年生”山口の2ゴールで辛勝!

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[12.31 全国高校選手権1回戦 盛岡市立 1-2 四日市中央工 西が丘]

 東京・西が丘サッカー場の第1試合、盛岡市立(岩手)対四日市中央工(三重)は、2-1で四中工が勝った。四中工は1月2日の2回戦で境(鳥取)と対戦する。

 盛岡市立は17年ぶり3度目、四中工は2年連続27回目の出場。序盤、盛岡市立は積極的なプレスでボールを奪い、スピーディかつシンプルに前線を狙うスタイルでペースを握った。FW登録選手を4人起用し、チャンスと見れば4トップ気味になる攻撃は“機先を制する”という表現がピッタリ。対する四中工は、「初戦なので緊張してしまい、自分たちのサッカーができませんでした」(伊達勇人主将)。

 しかし、守勢にまわりながらも、盛岡の攻撃を「予想していました」(伊達)という四中工は徐々に落ち着きを取り戻す。15分頃から、伊達と福田晃斗(2年)のボランチ・コンビを起点にした“つなぐ”サッカーができるようになった。試合後、四中工の樋口士郎監督は「パスをつないでいるだけで、各駅停車だった」と語ったが、同様の表現を使うなら、リズムが良い時は、“快速”。盛岡もボランチの遠藤歩主将(3年)を中心に“つなぐ”サッカーで対抗したが、前線にボールを供給した後がシンプルすぎた面は否めない。ただ、盛岡はシンプルゆえに「(チームに)一体感があった」(四中工の樋口監督)のに対して、四中工は出来が安定しなかった。

[得点経過]
前半38分 0-1(四中工=FW山口幸太、2年)
*左サイド直接FK(伊達)→ファーサイドで右MFの宮井邑誠(2年)がヘディングで競り勝って、ゴール前に落とし→山口がフリーで右足ダイレクト

後半15分 1-1(盛岡=MF佐々木航、2年)
*直接FK→相手クリア→佐々木が右足でミドル。四中工GK村井泰希(2年)はクリアを狙って前方に出ていたため、どうすることもできず。「後で話しましたが、DFにクリアを任せるべき状況でした」(四中工、伊達主将)

後半37分 1-2(四中工=FW山口、2年)
*右SB下田祐輔(3年)が右サイドでパスを受けて、クロス→ファ山口がヘディング

最終的に勝敗を分けたのは、個人能力の差。盛岡守備陣にとっては悔いが残る結末だったろうが、80分通して見れば、どちらが勝ってもおかしくない好ゲームだった。

<写真>1点を争う好ゲームを制したのは四中工だった
(取材・文 木次成夫)

特設:高校サッカー選手権2009

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