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[高校選手権]「競るのが当たり前」得点直後の失点繰り返すも高知揺るがず

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[12.31 全国高校選手権1回戦 丸岡 2-2(PK3-4)高知 市原臨海]

 市原臨海競技場(千葉)は第1試合に続き、第2試合もPK戦へ突入。2-2からのPK戦で丸岡(福井)を4-3で振り切った高知(高知)が、星稜(石川)との2回戦(10年1月2日)へ進出した。

 全国選手権での通算成績は6勝13敗と大きく負け越しているが、今年の高知は今夏の全国総体ではいずれも1点差ながら2勝。高橋秀治監督は「(DFラインが安定せず)後半はやられていたが仲間で手を叩きながら納得しながらやっていた。(苦しくても自分たちは)競るというのが当たり前、粘るというのが当たり前というなかでやっていた」。イレブンは1点を争う緊迫した展開にも心折れることなく勝利へ突き進んだ。
 
 相手のサイドプレーヤーが攻め上がった後にできたスペースをMF岡林佑一(3年)らが的確に狙って攻める高知は前半8分、MF野島大輝(3年)の左CKをFW竹内良翼(3年)が右足で先制ゴール。だが3分後に丸岡の10番、FW小西将人(3年)に同点ゴールを決められてしまう。
 その後も高知がFKから國吉省生(3年)が決定的なヘッドを放てば、すぐさま丸岡が畦地健太(3年)と小西の2トップで決定機を作り返すような一進一退の展開。そして試合は後半26分、高知がクリア気味に前線へ出したボールが強風にあおられ処理を誤った丸岡DFの先でバウンドする。これを見逃さなかったのは竹内。DFと競りながらも右足のつま先でゴールへと押し込み再び勝ち越しに成功した。

 だがそのわずか2分後、丸岡は小西からの左クロスを畦地が頭で合わせて同点に持ち込む。高知は丸岡に後半許した初めてのシュートで追い付かれてしまった。だがその後、勢いづいた相手に押し込まれても今年全国で競り勝ってきた経験を持つ高知は踏ん張り、勝ち越し点は許さなかった。

 いずれもPK戦だった県総体、選手権県大会を含め、接戦で勝てるチームはPK戦に突入しても「勝ち切れなかった」という表情は見せずここでも「大丈夫。PK戦だ」と前向き。そして相手の2人目、4人目が枠を外したのに対し、高知はプレッシャーに崩れることなく、4人が決め、勝利を手にした。

(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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