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[天皇杯]10年ぶりVへ届かず…玉田「あれはPKだと思う」

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[1.1 天皇杯決勝 G大阪4-1名古屋 国立]

 10年ぶりの頂点も、ACL出場権も、あと一歩のところで届かなかった。試合終了の瞬間、天を仰いで立ち尽くした名古屋グランパスのFW玉田圭司は「悔しい気持ちでいっぱい。1-1になってからは自分たちのペースの時間もあった。最後の底力で向こうの方が上回っていたんだと思う」とうなだれた。

 立ち上がりの6分に先制を許したが、前半40分、玉田の右クロスをFWケネディが頭で落とし、MF中村直志が難しい体勢からヘディングで角度を変え、ゴールにねじ込んだ。「自分でも入ったのか分からなかった」(中村)というファインゴールで、後半も主導権を握っていたが、ラストパスがわずかにかみ合わないなど勝ち越しゴールが遠かった。

 後半28分には玉田がPA内でDF山口智と交錯してピッチに倒れた。しかし、扇谷健司主審の判定は玉田のシミュレーション。「(足が)引っかかっていた。PKだと思うけど、決めるのは審判。何人も“あれはPK”って言ってくれたけど、それを振り返っても何も変わらないから」と悔しさを押し殺した。

 タイトル獲得の夢は、来季に持ち越された。DF田中マルクス闘莉王、MF金崎夢生ら大型補強に成功し、ストイコビッチ体制3シーズン目の来季は、まさに正念場の1年となる。GK楢崎正剛は「相手が怖がっているのはジョシュア(ケネディ)の高さぐらい。もう少し怖さを与えないといけない」と課題を挙げた。

 チームのベースはできてきた。あとはタイトルを勝ち取るだけの勝負強さを身に付けなければいけない。「発展途上のチーム。もっと上を目指せるし、目指さないといけないチーム」と玉田。元日の悔しさを1年かけて晴らしていくだけだ。

<写真>名古屋FW玉田
(取材・文 西山紘平)

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