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[高校選手権]前橋育英敗れる!香川西が2年連続総体王者撃破!!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 香川西 3-2 前橋育英 駒場]

 総体王者敗れる! 2日、第88回全国高校サッカー選手権2回戦16試合が各地で行われ、今夏の全国高校総体王者で優勝候補の前橋育英(群馬)が初戦でいきなり敗れる番狂わせが起きた。さいたま市駒場スタジアムで香川西(香川)と対戦した前橋育英は2-3で黒星を喫し、選手権初制覇&二冠達成という野望は初戦で打ち砕かれてしまった。昨年度の初戦で全国総体優勝の市立船橋(千葉)を破っている香川西は2年連続で総体王者撃破。3日の3回戦では山梨学院大付(山梨)と戦う。

 下馬評通り、立ち上がりからゲームを支配したのは前橋育英だった。香川西が「うちのサッカーじゃないけど、3ラインを作ってショートカウンターを狙った」(大浦恭敬監督)と前橋育英対策の守備的な戦い方で挑んだこともあり、前橋育英が個々人の高い技術を生かした圧巻のパスワークで序盤からチャンスを作っていく。

 だが、先制したのは香川西。22分、1年生MF伊藤星斗が左サイドを駆け上がってクロスを放り込むと、前橋育英の守護神・志村智久(3年)が痛恨のキャッチミスを犯し、こぼれたところをFW中谷純也(3年)が左足で押し込んだ。さらに28分、前橋育英のDF代田敦資がボックス内での競り合いで軽率な対応から1年生MF高橋佳汰を倒してしまい、ホイッスル。このPKをFW福家勇輝(3年)が冷静に決め、香川西が2-0と点差を広げた。

 予想外の2失点を喫した前橋育英も31分、MF中美慶哉(3年)が左サイドから鋭く中に切り込み、強烈なシュートで1点を返す。しかし香川西もそのわずか1分後、前線からプレッシャーをかけて高い位置でボールを奪うと、DFラインの裏に抜け出た福家がゴールネットを揺らし、再びリードを2点に広げた。

 後がなくなった前橋育英は守備を固める香川西を一方的に攻め立てる。すると後半18分にはDF田中雄一(3年)が左サイドを切り裂いてクロスを入れ、ニアのFW皆川佑介(3年)がスルー、ファーのFW小牟田洋佑(2年)が叩き込むという流れるようなコンビネーションプレーで1点を返す。

 勢いに乗る前橋育英はさらに攻撃の圧力を増し、何度もチャンスを作ってシュートの雨を降らせる。しかし、「決定的でもシュートを決めなければ意味がない」と山田耕介監督が肩を落としたように、最後の局面でフィニッシュの精度を欠き、優勝候補は大会初戦で大舞台から姿を消すことになった。

<写真>前半22分、先制ゴールを決めた香川西FW中谷(右)が喜びを爆発
(取材・文 神谷正明)


特設:高校サッカー選手権2009

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