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[高校選手権]関大一、PKの末に悲願の“選手権”1勝!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 鹿島 1-1(PK4-5)関大一 フクアリ]

 フクダ電子アリーナ(千葉)の第1試合、鹿島(茨城)対関大一(大阪)は、1-1で突入したPK戦の末、5-4で関大一が勝利した。関大一は3日の3回戦で八千代(千葉)と対戦する。

 鹿島は7年ぶり6度目、関大一は10年ぶり3度目の出場。最初にリズムをつかんだのは鹿島だった。開始直後から、スムーズに“人もボールも動く”パス&ラン・サッカーを披露し、5分には早くも決定的チャンスを作った。FW小野聖司(3年)がオーバーラップした左SB田村謙太(2年)にパスを流して、田村が絶妙のクロス。パンチング・クリアを狙った関大一GK樫根啓人(2年)と、走りこんでヘディング・シュートを狙ったMF青山晃也(3年)が交錯――。「攻撃の形」としては完璧だった。

 その後も、数分間は鹿島のペースだった。しかし、勢いは続かなかった。関大一は徐々に落ち着きを取り戻す。FW久保綾祐(3年)をワントップにした4-5-1の布陣から堅守速攻を狙うスタイルは、シンプルながらも、チーム全体に一体感が感じられた。

 試合が動いたのは、後半開始直後。4分、鹿島は右MF青山が絶妙のタイミングでパスを出し、FW鈴木基弘(3年)がシュート。関大一のマークが甘くなった“一瞬”を狙った見事がゴールだった。

 しかし、関大一は12分に同点に追いつく。ゴール正面で得た直接FKのチャンスを、右SB小島悠司(3年)が芸術的に決めた。

 その後は関大一が優勢に進めたが、得点には至らず、PK戦に突入。後蹴りの鹿島5人目のMF宮本真行(3年)のキックをGK樫根が止め、5-4で制した関大一が全国選手権初勝利を挙げた。

 シュート本数、鹿島6本(前半4本、後半2本)、関大一10本(前後半5本ずつ)。PK戦に突入したということは、“事実上の”引き分け。ただ、どちらかというと、鹿島選手たちのプレーに“迷い”が感じられた。PK戦でのキックを含めて――。

<写真>PK戦で見事なセーブを見せた関大一GK樫根
(取材・文 木次成夫)

特設:高校サッカー選手権2009

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