『敵に回すと厄介。味方にすれば心強い。栃木の10番、高木和正』

　今季から栃木SCの10番を背負うのは、FC岐阜から完全移籍してきた高木和正だ。

　先日、新加入選手のお披露目イベントが行われた時、背番号に関する質問を受けると、やんちゃな笑みを浮かべていた表情を一変させ、真剣な面持ちで「10番は重い。でも、プロになってから一度は付けてみたかった」と話し、『栃木の10番』として今季を戦い抜く決意表明をした。

　高木といえば昨季の開幕戦で栃木からゴールを奪い、さらに天皇杯も含めて栃木戦4試合で2ゴール1アシストと大活躍。「栃木キラー」ぶりを発揮したことから、栃木のファン・サポーターにしてみれば顔も見たくない存在だった。しかし、今季からは敵に回すと厄介な存在が心強い味方になるとあって、ファン・サポーターは期待に胸をふくらませている。

　それは松田浩監督も同じだ。期限付き移籍が終了し、アルビレックス新潟へ復帰した昨季のチーム得点王(13ゴール)の河原和寿に代わる、「ポスト河原」として期待を寄せている。副キャプテンに指名したことからも、中心選手としてチームを牽引して欲しい、という指揮官の強い思いが伝わってくる。

　「栃木のためにしっかり頑張りたい。自分は攻撃的な選手なので、得点に絡むプレーをお客さんには見てもらいたい。」

　昨季は7ゴール11アシストとプロ生活で最高の数字を残した高木は、左足からの正確なパスとシュートに加え、ドリブル突破を武器に新天地の栃木でさらなる飛躍を目指す。

(文 栃木SCオフィシャルライター大塚秀毅)

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☆第1回・水戸:DF保崎淳