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湘南のルーキー三平がJ1デビュー戦でゴール演出

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[3.20 J1第3節 湘南1-3広島 平塚]
 上々のデビューだ。湘南ベルマーレの大卒ルーキー、FW三平和司が広島戦でJ1デビューを果たし、ゴールを演出した。
 「負けていたし、自分はFWなので得点を取りに行くという気持ちで入った。(負けていて)チームが沈んでいたので、途中出場の選手は、周りを勇気づけられればという思いでプレーした」
 後半19分、FW中村祐也に代わり登場。持ち味のスピードで広島守備陣を混乱させた。同21分にはやや長めだったスルーパスに追いつこうと、PA内に快足を生かして侵入。たまらず広島の日本代表GK西川周作は倒してしまい、PKに。判定としては微妙なものだったが、三平のスピードだからこそ、こういう状況が生まれたといえる。
 突然の抜擢でも、しっかりと結果を出した。前日、FW馬場賢治が負傷し、急きょベンチ入りが決まった。だが、すでに特別指定で08年からJ2ではプレーしていただけに、動じることはない。「初めてのJ1で緊張はしましたけど、大丈夫でした。前夜は寝られた? 寝すぎなくらい寝ちゃいました」という強心臓ぶり。むしろ、プロ入り後に取り組んできたボールキープ力など、居残り練習で努力してきたことの成果を試したくてウズウズしていたようだ。
 神奈川大3年時から湘南の特別指定に選ばれJ2デビュー。ユニバーシアード大会に出場するなど才能の高さは折り紙つき。前へ、前へのプレースタイルは、湘南のサッカーに合致しており、反町監督以下、チームの期待は大きい。本人も自覚は十分で、今後は持ち味のスピードをさらに生かしてメンバーに定着→ゴール→先発奪取-という青写真を描いている。
 「湘南のスタイルが好きで、湘南のサッカーは合うと思ってここに入団した。まずはFWなので点を取りたい。きょう出たことをしっかりと生かしたい。自分の足りないものは分かっているので、練習で克服していきたい」
 三平は強い決意を示した。開幕から1分け2敗と11年ぶりのJ1で苦労している湘南だが、怪我人も復活してきているうえ、三平のような若き力もある。快足FWはこの日をステップに成長し、チームのJ1残留に貢献するつもりだ。
(取材・文 近藤安弘)

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