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[戦評]C大阪は“J1仕様”のサッカーへの転換途中・・・

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[3.20 J1第3節 F東京0-0C大阪 味スタ]

田村修一の「視点」

 攻撃的なサッカーで、J2では圧倒的な強さを見せていたC大阪だが、やはりJ1ではそんなに簡単にはいかないようだ。相手守備の1対1の強さ、フィジカルの強さはやはりJ1とJ2では大きな差がある。いまは、その対応に慣れるのに苦慮しているようだ。

 まだ“J1の怖さ”があるのか、FC東京があまり攻めてこない時間帯でも、守備陣は前に押し出せなかった。香川、乾、アドリアーノの攻撃陣は能力は高いと思うが、やはり、中盤のフォローやパスワークでの崩しがないと、苦しい。香川や乾はJ2では面白いように攻めていたが、JJ1ではそうはいかない。

 今はいかにカウンターで攻めて点を取るかという、“J1仕様のサッカー”への転換期にあるようにみえる。まだ戦術が浸透しきれていないため、間延びしすぎているところがあるが、今後は前線の3人にいかに、いいパスを入れられるかがカギになるだろう。10番のマルチネスはなかなかいい選手だと感じた。彼と前の3人がどれだけ連動した攻撃が仕掛けらるかが、今後の行方を占うだろう。

 FC東京は梶山ら怪我人がおり、森重が出場停止と苦しいメンバーだったが、それにしても、攻撃に工夫が少ない。縦に速くという意識のせいか、動きが直線的だ。もう少しピッチをワイドにつかって、縦に横にと攻撃に幅を持たせないと、上位は厳しい。新戦力のリカルジーニョもまだ、城福サッカーを吸収できていない。新戦力がどこまで連動できるかが、今後のカギを握るだろう。

(取材 フットボールアナリスト田村修一)

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