[3.21 J1第3節 名古屋2-0磐田 瑞穂陸]

　名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王が、日本代表の岡田武史監督が視察に訪れた試合で移籍後初の完封勝利に貢献した。

　ここまで2戦4失点と、周囲との連係不足もあり堅守を発揮できなかったが、この日は前田遼一&イ・グノの“日韓2トップ”を擁する磐田を封じた。

　CBのコンビを組んだ増川やMF陣と連携し、DFラインにカギをかけようとした。前田やイ・グノの決定力不足に助けられた面はあるが、結果が出たことは間違いない。

　闘莉王は試合後のインタビューで「ホームで初めて勝ててよかった。前回、情けない(川崎Fに3失点)負け方したから、どうしても勝ちたかった」と振り返った。

　今季、様々な思いから慣れ親しんだ浦和を離れ、名古屋に移籍した。W杯イヤーでもあり、例年以上に気合いが入っている。完封にも笑顔はなく、ピンチを招いたことを反省。「まだまだ修正しないといけない。みんなをドキドキさせたので、安心して見られるようにしたい。ホントに優勝を狙ってるんで、もっと一丸で戦いたい」とさらなる高みを見据えていた。

(文　近藤安弘)