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[ACL]川崎Fが“3トップ弾”など4発快勝! 最下位も脱出

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[3.23 ACL第3節 川崎F4-0メルボルン・ビクトリー 等々力]

 ACLは23日、グループリーグ第3節が行われ、川崎フロンターレはホームでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦。鄭大世、黒津勝、レナチーニョの3トップがそろってゴールを決めるなど4-0で初勝利をつかんだ。E組の最下位を脱出した。

 開幕から2連敗で何としても勝ち点3が欲しい川崎F。システムは4-3-3でGK川島永嗣、DFラインは右から森勇介、井川祐輔、伊藤宏樹、小宮山尊信。中盤はアンカーに稲本潤一、2列目は田坂祐介と谷口博之、3トップは右からレナチーニョ、鄭大世、黒津勝が入った。怪我人が続出したCBには井川祐輔が初先発した。

 対するメルボルンは4-4-2を採用。だが、元オーストラリア代表FWトンプソン、DFケンプがメンバー外のほか、36歳の主将DFケビン・マスカットが連戦の疲労を理由に先発から外れており、ベストメンバーではなかった。

 川崎Fもジュニーニョ、中村憲剛の攻撃の大黒柱はもちろん、寺田周平と菊地光将の守備陣も怪我で離脱する苦しい状況だった。だが、この日は効果的な攻撃でゴールを奪った。

 前半3分、右サイドを森、レナチーニョとつないで崩し、最後はPA内右でスルーパスを受けた鄭大世がニアサイドにきっちり決めて先制。これで勢いに乗った川崎Fは、さらに攻め込み追加点を奪う。前半11分、右サイドで得たFKを田坂が蹴り込み、黒津勝がバックヘッドでゴールネットを揺らした。

 わずかシュート3本で2点を先行した川崎F。その後も攻撃の手を緩めない。前半22分、今度はスローインからの速いリスタートで攻め込み、最後はPA中央をレナチーニョがドリブルで突破し3-0とするゴール。シュート6本で3点という効率の良さでダメを押した。

 ただ、前半終盤に悪夢が起きた。まずは同34分、鄭大世が相手に倒され、それに怒りを示して詰め寄るとイエローカード・・・。累積2枚で次戦ACL・3月31日のメルボルン戦(アウェー)の出場停止が決定した。

 さらにロスタイムには、PA外右で激しい当たりで倒された鄭大世が、相手に蹴りを入れて一発レッドカード。これで4月14日の城南一和戦(ホーム)と計2試合の出場停止が濃厚に。さらに今後の裁定次第では、残り1次リーグ全3戦を出場停止となる可能性もある。

 後半、10人となった川崎Fだが、一人一人が運動量を増やし、メルボルンの攻撃を跳ね返した。メルボルンも力量の影響か、数的優位を生かしきれてはいなかった。メルボルンは後半10分にMFエバン・バーガーに代えてMFマシュー・フォスキーニを、同12分にはFWロビー・クルーズに代えて元コスタリカ代表MFマルビン・アングロとフレッシュな選手を投入し、活路を見出した。

 交代策後、メルボルンが徐々にボールをつないで攻め込んできた。川崎Fは前線にレナチーニョと黒津を残し、7人で守ってカウンターを狙う。だが、徐々に運動量が落ち、守る時間が増えていった。川崎F側は3点のリードがあるために、リスクを冒して攻めることはなかった。

 後半33分、川崎Fは稲本に代えて横山知伸を投入。今後に向けて稲本を休ませたうえで、元気な横山で中盤での運動量アップを狙った。

 川崎Fは後半34分、こぼれ球を小宮山が左足でミドルシュート。惜しくもGKに弾かれてCKとなったが、ゴールを狙う姿勢をみせた。だが、後半38分、右からの高いクロスをGK川島がファンブル。何とかクリアしたが、冷やりとする場面だった。

 川崎Fは後半41分、田坂に代えて楠神順平を投入。左MFに配置した。そして後半45分、右サイドをレナチーニョが攻略し中央へクロス。これをファーサイドから走り込んできた谷口博之が滑り込みながらシュート。4-0とダメを押すゴールを決めた。

 ロスタイム。川崎Fは黒津に代えてMF登里享平を投入。直後、メルボルンはMFリー・ブロクサムが2枚目の警告を受けて退場。10人対10人になった。試合はそのまま川崎Fの4-0で終了。ACL初勝利&最下位脱出に成功した。

(取材・文 近藤安弘)


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