第84回関東大学サッカーリーグは15日、1部第7節1日目の5試合を行った。

　5勝1分で首位の明治大と4勝1分1敗で2位の中央大との首位攻防戦は、明大が3-0で快勝した。試合は前半2分、左サイドのDF奥田大二郎(3年=東京Vユース)からのパスに反応したジェフユナイテッド千葉特別指定選手FW久保裕一(4年=名古屋U18)のゴールで明大が先制。だが腰部の違和感により、その久保が前半35分で交代してしまった明大に対して、中大は前節2得点のFW安柄俊(2年=東京朝鮮高)のミドルシュートやU-21日本代表に選出されたFW林容平(3年=浦和ユース)のドリブル突破などで反撃する。ただ、今季6戦2失点の明大はGK高木駿(3年=東京Vユース)やDF丸山祐市(3年=國學院久我山高)を中心とした最終ラインの好守により、得点を許さない。緊張感の高い好ゲームとなったが、中大のキーマンのひとり、左SB佐藤秀行(4年=塩釜FCユース)が後半24分に2枚目の警告を受けて退場したことで明大に傾いた流れは最後まで変わらず、試合終了間際に小林裕紀(4年=ヴェルディユース)と山田大記主将(4年=藤枝東高)のJ注目MFコンビの連続ゴールで突き放した明大が3-0で注目の一戦を制し、首位と無敗を守った。

　前節まで4位の駒澤大が暫定2位へ浮上した。8位・神奈川大と対戦した駒大は前半11分、MF金久保彩(4年=花咲徳栄高)のアシストからMF奥村情(2年=名古屋U18)がヘディングシュートを決めて先制。さらに前半ロスタイムにも金久保からのラストパスをFW棗佑喜(4年=丸岡高)が頭で決めた。相手をシュート5本に封じた駒大が2-0で勝ち、首位・明大を勝ち点4差で追走している。

　創部以来初めて1部を戦う拓殖大が1部初勝ち点と初勝利を挙げた。5位・早稲田大と対戦した拓大は前半21分、早大FW富山貴光(2年=矢板中央高)に先制ゴールを許したが、1点を追う後半35分にFW添田哲也(4年=鹿島ユース)が同点ゴール。そして41分には途中出場のFW藤川勇(3年=鹿島ユース)のアシストからエースFW三村真(4年=山陽高)が決勝ゴールを決め、2-1で逆転勝ちを収めた。

　9位の筑波大が慶應義塾大に5-1で快勝し、暫定6位へと順位を上げた。筑波大は前半4分、1年生MF上村岬(磐田ユース)のスルーパスから1年生FW赤崎秀平(佐賀東高)のゴールで先制すると、15分にも左CKから上村が頭で決めて2-0。さらに21分にも左SB原田圭輔(4年=藤枝東高)が左サイドを個人で破りリードを広げると、後半にも2点を加え、今季リーグ最多タイとなる5得点で勝利した。

　また、勝ち点4で並ぶ10位・順天堂大と11位の法政大との一戦は、同点の後半ロスタイムに途中出場のMF岡崎孝幸(1年=鹿島ユース)が決めた決勝ゴールにより、順大が2-1で競り勝っている。

[前期リーグ]
【関東1部】
[第7節](5月15日)
[国立西が丘サッカー場]
慶應義塾大 1-5 筑波大
[慶]横川達郎(80分=補・河井陽介)
[筑]赤崎秀平2(4分=補・上村岬、71分)、上村岬(15分)、原田圭輔(21分)、森谷賢太郎(55分)

中央大 0-3 明治大
[明]久保裕一(2分=補・奥田大二郎)、小林裕紀(88分=補・田中恵太)、山田大記(90分+4=補・阪野豊史)

[神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場]
駒澤大 2-0 神奈川大
[駒]奥村情(11分=補・金久保彩)、棗佑喜(45分+2=補・金久保彩)

[フクダ電子アリーナ]
法政大 1-2 順天堂大
[法]風岡俊亮(31分)
[順]原田開(26分=補・岡本達也)、岡崎孝幸(90分+1=補・井村雄大)

早稲田大 1-2 拓殖大
[早]富山貴光(21分=補・小川諒)
[拓]添田哲也(80分=補・目黒祥晃、三村真(86分=補・藤川勇)

【関東2部】
[第7節](5月15日)
青山学院大 4-0 桐蔭横浜大
日本体育大 1-1 東京農業大
専修大 8-0 朝鮮大

【関東1部】
[第7節](5月16日)
[龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド]
流通経済大 - 国士舘大

【関東2部】
[第7節](5月16日)
東洋大 - 関東学院大
東海大 - 東京学芸大
尚美学園大 - 國學院大

<写真>明治大vs.中央大。中大のU-21日本代表FW林(中央)の突破を明大DF丸山(右)と山田主将が阻む
(取材・文　吉田太郎)

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