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清水が仙台に5発大勝で首位キープ。ヨンセンに藤本、永井もついにゴール!

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[4.11 J1第6節 清水5-1仙台 アウスタ]

 清水エスパルスはホームの仙台戦に5発大勝し、首位をキープした。序盤こそ好調の仙台と五分の戦いを繰り広げたが、前半26分にエースFWヨンセンが先制弾を決めると、あとは清水がゴールラッシュ。長谷川健太監督は試合後のインタビューで「ホームで最初にかませられるかが勝負だったが、非常に気持ちを入れてくれた。せめぎ合いの中で先に点が取れて流れが変わった」とヨンセンら攻撃陣を高く評価した。

 『どこからでも点を取れる』という言葉は、まさにこの日の清水のためにあるようだった。前半26分の先制点は、まず中央からMF兵働昭弘が左サイドに展開。これを開いていたヨンセンが受けてドリブルし、左45度からグラウンダーで綺麗に決めた。

 前半45分にはアンカーの本田拓也が華麗かつ豪快なシュートで追加点を奪った。右サイドでワンツーで抜け出し、ドリブルで仕掛けてPA中央から右足を一閃。約2年ぶりのゴールだった。本田はこの日、ミドルシュートなど積極的な姿勢をみせ、攻守で光り輝いた。

 2-0で折り返した後半も、清水は攻撃の手を緩めなかった。小野伸二や兵働を中心に攻撃を組み立てた。後半15分、まずは兵働昭弘が仕掛けて左足で強烈なミドルシュート。これが左ポストの内側に当たって右に転がり、走り込んだFW藤本淳吾がきっちりと3-0のダメ押し弾を決めた。

 その3分後、DF平岡康裕が兵働の左CKを頭で合わせて追加点。平岡にとって6年目でリーグ戦初ゴール。クラブによると、「フリーだったので、叩きつける感じで撃った。ゴールした瞬間は見ていないが、いいコースだと思った。アウスタで点を取ることができて良かった。プロ6年目にして、ようやく友達や家族の前で決めることができて嬉しい」と喜んだ。

 そしてこの日、歓声が最も沸いたのは、後半34分だった。同26分から日本代表戦での疲労があったFW岡崎慎司に代わり永井雄一郎が投入されていたが、中央やや右でDF平岡からのクリア気味のロングパスにスピードを生かして反応。DFラインの裏を取り、バウンドボールにそのまま右足を一閃。強烈にゴール左隅に突き刺した。

 5-0とするゴールとともに、永井にとっては今季初ゴールどころか、清水移籍後初のリーグ戦ゴール。試合後のヒーローインタビューで「取れてよかったです。平岡がクリア気味に出してくれて必死に追い付いて、思い切りけった。なかなか点が取れなくて、正直、苦しかったんで良かったです。これからどんどん点を決めたいです」と笑顔をみせた。

 攻守で奮闘した本田は「やってて楽しかった。みなさん(サポーターなど)も楽しかったのでは。ゴールを決めたとき? あのときは最高でした」と声を弾ませた。

 仙台は前節は鹿島、その前はG大阪と2試合連続で“ジャイアント・キリング”達成と調子が良かったが、圧倒的な決定力を見せつけて、3度目の“下剋上”を跳ねのけた清水。DFボスナーがやや安定感に欠け1失点したことは反省点だが、それを打ち消すほどの決定力。この勢いはしばらく続きそうだ。

(文 近藤安弘)

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