beacon

[ACL]「1-0」でも完勝の鹿島5連勝

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.14 ACL GL5節 長春亜泰 0-1 鹿島 長春]

 AFCチャンピオンズリーグは14日、グループリーグ第5節2日目の試合を行い、すでにグループFの2位以内と決勝トーナメント進出を決めている首位の鹿島アントラーズはアウェーで同3位・長春亜泰(中国)と対戦。FW興梠慎三の決勝ゴールにより、1-0で勝った。今大会5連勝とした鹿島は28日のグループリーグ最終戦で全北現代モータース(韓国)と戦う。

 前節終了時点で決勝トーナメント進出を決めている鹿島とすでにグループリーグ敗退が決まっている長春との一戦は“消化試合”だった。だが、鹿島はアウェー戦でもしっかりと勝利を収めて5連勝とした。

 この日も4-4-2システムの鹿島はGKが曽ヶ端準で、DFは右から内田篤人、岩政大樹、イ・ジョンス、新井場徹の4バック。中盤は小笠原満男と中田浩二のダブルボランチの前に野沢拓也、遠藤康を配置し、2トップは興梠とマルキーニョスを先発させた。

 相手の厳しい球際と荒れたピッチが影響してかパスが乱れる場面が多かった。それでも鹿島はマルキーニョスのラストパスから野沢がシュートへ持ち込み、小笠原と興梠、野沢のトリオが狭いスペースでのパス交換からゴールを狙うなど、堅守の長春を切り崩そうとする。

 対する長春はサイド攻撃を多用するが、ラストパスは単調で鹿島の守備陣を脅かすまでには至らない。それでも、ともに185cmのリカルド・ステールと曹添堡(ツァオ・チャンバオ)、そして劉衛東のFW登録3選手は鹿島にとっても危険な存在だった。26分にはリカルドの強烈な右足シュートがゴールを強襲。GK曽ヶ端は弾くが、こぼれ球に反応した劉衛東(リュウ・ウェイドン)にゴール至近距離から決定的なシュートを放たれた。

 このほか、後半にもリカルドのポストプレーから曹添堡に右足ダイレクトでシュートを放たれ、リカルドのシュートコースを消せずに反転からの右足シュートが枠を捉えるような場面もあった。

 ただ、鹿島は前半37分に相手の隙を逃さずに挙げた1点で勝利をものにした。自陣で背走しながらボールを追った長春CBホルヘ・サムエル・カバジェロが、やや怠慢なプレー。後方から一気に距離を詰めた興梠が強引にボールを奪い取ると、そのままPAから右足シュートをゴールへと流し込んだ。

 鹿島は後半、岩政のヘディングシュートがGKの正面を突き、PAで2人をかわした野沢の左足シュートがポストを叩くなど2点目を奪うことができなかった。ただ、試合終了間際こそ、途中出場のMF王棟(ワン・ドン)の豪快な左足シュートにあわやの場面をつくられたが、最後までゴール前で崩されることなく試合終了。勝負強さを見せ付けて、ホーム戦同様1-0で試合を締めた。

(文 吉田太郎)

ACL2010特設ページ

TOP