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「Y☆voice_6」流通経済大柏高DF増田繁人「今までの実績を忘れて成長できるか」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第6回は、今年の高校サッカー界の中心的なチームとなりそうな流通経済大柏高(千葉)で主将を務めているDF増田繁人選手(3年)だ。エース級選手を多数揃えたタレント軍団を引っ張る抜群のリーダーシップに加えて、189cmという長身を活かした圧倒的な空中戦の強さにも注目の集まる大型センターバック。日本一奪還と自身の将来へ向けた目標とは?

―桐光学園に勝ってプリンスリーグ初勝利(4月18日)。感想は?
「まだチームに自信がない。(新チーム結成から3ヵ月以上)連勝してきたけど、公式戦はまた違った。(全日本ユース選手権と全国高校選手権で優勝した)大前(元紀)クン(現清水)たちのときはチームとしてすごくまとまっていたと聞いている。これからは周りのチームも当然上げてくる。自分たちは個性が強いけど、ひとつになって、気持ちの部分からまず上げていかないといけない。これからがシーズン。今までの実績を忘れて成長できるか」

―増田選手は189cm。その空中戦の強さの秘訣は?
「空中戦には自分も自信を持っています。コツと言えるか分からないですけど、小さな相手は最初から競りにこない。飛ぶ前に当たってきたりして、こちらが上手くヘディングできないようにしてくる。だから、そうさせないようにポジショニングには気をつけています。空中戦を取ったら自分からは何も残らない。上では絶対に負けたくない。あとCKやセットプレーから得点できる選手にならなければならないと考えています」

―昨年はケガで出場機会が少なかった
「昨シーズンは新人戦で左足首を骨折して、復帰直前で左ひざの軟骨のケガが分かって1年間全く出ることができなかった。今は試合に出られることが本当にうれしいですね」

―選手層の厚いチームで欠かせない存在となってきているが?
「ポジション安泰だとは思っていない。課題だらけです。特に足元の技術。多分チームの中にも『オレよりヘタなのに何で出ているの』と思っているヤツがいるはず。ビルドアップや対人で自分より上手いヤツはいる。だからパスミスをなくしたいし、自分の武器である上(高さ)では絶対に負けたくない」

―今年1年間の目標を
「日本一を取りたい。でも新人戦で感じたことは、勝ち上がるのは厳しいということ。高校のチームに対して自分たちが劣っているとは思わないけど、千葉県大会でもなめてかかったら本当に負ける。個人の能力だけでは勝つことはできない。これから個人個人が意識して、チームとして戦わなければ絶対に勝てない」

―増田選手の将来の目標は?
「プロでプレーすることが目標。すぐにプロへいくことができずに大学へいくことになっても、プロを目指します。3月の清水フェスティバルでは大勢のスカウトの方が見に来ていたけど、ああいう場で自分たちでアピールしていかないといけない。自分自身としては今年1年間、自分の得意なヘディング伸ばして、自分を磨いていかないと、Jユースのタレントには勝てない。この1年間でどれだけ伸びることができるかがカギだと考えています」

(取材・文 吉田太郎)

連載:
「Youth star voice」
[高校サッカー]

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