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磐田が浦和の連勝をストップ、浦和は開幕戦以来の敗戦で首位陥落

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[4.24 J1第8節 浦和0-1磐田 埼玉]

 J1第8節は24日、各地で7試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズジュビロ磐田が対戦。磐田は後半10分、MF西紀寛が先制点を決めると、そのまま1-0で逃げ切った。浦和の連勝は4でストップ。鹿島との開幕戦(0-2)以来、公式戦10試合ぶりの黒星を喫し、首位からも陥落した。

 4連勝で首位に立つ浦和は4-2-3-1のシステムで、GK山岸範宏、4バックは右から平川忠亮、山田暢久、坪井慶介、サヌと並んだ。中盤は阿部勇樹と細貝萌のダブルボランチで、2列目は右からポンテ、柏木陽介、田中達也。エジミウソンが1トップを務めた。
 磐田は4-4-2で、GK八田直樹、4バックは右から駒野友一、加賀健一、イ・ガンジン、パク・チュホ。中盤は那須大亮と上田康太のダブルボランチで、右に西紀寛、左に成岡翔が入り、前田遼一とイ・グノが2トップを組んだ。

 連勝中の勢いか、浦和が立ち上がりからチャンスを迎える。前半5分、絶好の位置でFKを獲得し、阿部が直接狙ったが、GKがセーブ。同12分にはイ・ガンジンのGKへのバックパスをエジミウソンが猛然と追いかけると、GK八田のキックがエジミウソンの体に当たって跳ね返り、あわやゴールという場面もあった。

 磐田はカウンター主体の攻撃となり、前半15分、ロングパスが坪井の頭に当たって流れたボールをフリーのイ・グノが拾うが、シュートはGK山岸の好守に阻まれた。

 ボール支配率を高め、じっくりとパスを回して攻撃を組み立てる浦和。前半23分、サヌのパスを受けたエジミウソンのシュートがクロスバーに弾かれる決定機はあったものの、なかなかシュートまで持ち込めない。サイドから再三、クロスを上げるも、ゴール前で跳ね返されるなどラストパスがわずかに合わなかった。

 磐田はゴール前に迫る回数こそ少ないが、シンプルな攻撃で決定機をつくる。前半28分、八田のゴールキックからセカンドボールを拾ったイ・グノが右サイドに流し、フリーの西がシュート。しかし、これはゴール右に外れ、同37分、上田の縦パスに抜け出した前田のシュートもGKに防がれ、チャンスを生かせなかった。

 0-0で折り返した後半最初のチャンスも浦和。後半5分、ポンテの右サイドからのFKにエジミウソンが頭で合わせたが、惜しくもゴールポストを直撃した。

 すると後半6分には磐田が前田のラストパスを受けた駒野が強烈なシュート。さらに直後には浦和のサヌが右足のミドルシュートでゴールを襲った。ともにGKが好セーブを見せたが、目まぐるしく攻守の入れ替わる激しい攻防となった。

 そして後半10分、磐田がカウンターから前田が右サイドを駆け上がり、中央の西にパス。西はドリブルで左に流れながら左足を振り抜くと、これがきれいにゴール左隅に吸い込まれ、磐田が先制に成功した。

 リードを許した浦和は後半16分、一気に2人を交代し、サヌと柏木に代えてDF宇賀神友弥、FW高原直泰を投入。同18分にはエジミウソンのスルーパスに反応した高原がシュートを狙ったが、加賀が体でブロックした。

 磐田は後半21分、成岡に代えてDF金沢浄を投入。金沢が左サイドバックに入り、パクが左MFにポジションを上げた。さらに同25分には西がMF山本康裕に交代。守備力の高い選手を立て続けに入れ、早くも逃げ切りを図った。

 これで浦和が一方的に攻め立てる展開となったが、守りを固める磐田を崩し切れない。セットプレーのチャンスも何度もあったが、後半26分、35分とポンテの右CKに合わせた高原、田中のヘディングシュートはともにゴール上に浮いた。

 浦和は後半37分、田中に代えてFW原口元気を投入し、最後のカードを切る。対する磐田は同41分、上田に代わってDF岡田隆がボランチに入り、さらに守備を強化。結局、1点を守った磐田が1-0で逃げ切り、浦和の連勝をストップするとともに、公式戦6試合負けなし(3勝3分)となった。

(取材・文 西山紘平)

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