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磐田・西が自ら祝弾、長女誕生を祝う"ゆりかごダンス"

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[4.24 J1第8節 浦和0-1磐田 埼玉]

 ピッチ上に歓喜の輪が広がった。後半10分、ジュビロ磐田のMF西紀寛が先制点を決めると、西を中心にフィールド選手10人全員が横一列に並んで“ゆりかごダンス”を披露。前日23日に生まれたばかりの西の第一子(長女)に捧げる歓喜のパフォーマンスだった。

 「俺はそういうキャラじゃないしね。しらっと帰ろうかと思ったんだけど、ダメだった」。西は照れ笑いを浮かべたが、ひそかにゴールは狙っていた。

 前日23日、チームは浦和へ移動するため、午後2時20分に地元を出発したが、西だけが残り、待望の第一子誕生に立ち会ってから、ひとり遅れて浦和入りした。

 「生まれたのは午後3時ぐらい。2780g。元気に出てきてくれたからよかった。実感? 実感はないけど、(子供を)抱いて、ちょっと頑張らないとなとは思っていた」

 前半28分には絶好のチャンスがあった。FWイ・グノのスルーパスに抜け出し、フリーでGKと1対1を迎えたが、右足のシュートはゴール右へ。「あれを外して、逆にリラックスできた。今日は左の方が蹴れた」ときっちり“修正”した。

 長女の名前はまだ決まってないという。「そこは嫁さん主導で。俺に決定権はないから」。そう言って報道陣を笑わせたが、「うちは勝っても次につながらないと意味がない。連戦が続くし、相手は関係ないというスタイルを取った方がいい」と表情を引き締めた。

 4連勝中だった首位・浦和を撃破し、公式戦6試合負けなし(3勝3分)。とはいえ、この日も含めて綱渡りの試合で勝ち点を拾ってきたゲームもある。一戦必勝。子供が生まれても、浦和を倒しても、気を緩めている暇はない。

<写真>磐田FW西
(取材・文 西山紘平)

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