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復帰間近の川口に"挑戦状"、八田が猛アピールの完封セーブ

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[4.24 J1第8節 浦和0-1磐田 埼玉]

 ジュビロ磐田のGK八田直樹が好セーブを連発し、浦和を完封に抑えた。前半7分、MF阿部勇樹の直接FKをかき出し、最初のピンチを守ると、後半6分のDFサヌのミドルシュートもセーブ。クロスバー1回、ポスト1回。相手が枠外に外したシュートもあったが、被シュート15本で無失点に守った。

 「残り10分ぐらいまでは時計を見て、しっかり声もかけていた。それでチームも引き締まって集中できればいいし、自分もリズムが出る」。3万7116人で埋まった埼玉スタジアムは完全アウェー。その大観衆を沈黙させる完封勝利に「うれしかったです。半分以上がアウェーで勝ったのは初めて」と笑顔が弾けた。

 磐田ユースから05年にトップに昇格したが、これまで出番に恵まれてきたわけではなかった。絶対的な守護神であるGK川口能活に加え、ユース時代からの先輩で1学年上のGK松井謙弥がいたこともあり、我慢の時期が続いた。

 それでも松井の移籍、川口の負傷などにより昨季終盤から正GKとなり、今季は開幕から全8試合にフルタイム出場。試合を重ねるごとに安定感も高まっていた。

 その川口は右脛骨骨折の重傷から復帰し、25日の練習試合で実戦復帰を果たす見通しとなっている。それでも、簡単にポジションを譲るつもりはない。今季2度目の無失点で公式戦6試合負けなし(3勝3分)となったチームを最後尾から支えているのは八田だ。

 「今日の勝利より、次にすぐ試合がある。また気持ちよく完封勝利ができれば」。八田は次なる戦いに視線を向け、待ち受けるポジション争いに真っ向勝負を挑むつもりだ。

<写真>磐田GK八田
(取材・文 西山紘平)

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