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[ACL]川崎F、GL敗退。敵地で奮闘も相次ぐ主力の離脱で苦戦

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[4.28 ACL GL第6節 北京国安2-0川崎F 北京]

 川崎F、残念無念・・・。ACLは28日、グループリーグ最終節を行い、E組の川崎フロンターレは2位通過をかけて北京国安(中国)とアウェーで対戦した。勝ち点1差で3位の川崎Fは、勝てばGLを突破できるという状況だったが、前後半にそれぞれ1失点ずつし0-2で敗戦。グループリーグ敗退が決まった。

 敵地の大歓声が痛かった。勝てばGL突破できたが、0-2の敗戦。試合後、川崎Fイレブンは肩を落とすしかなかった。

 苦しい状況だった。負傷により稲本潤一が欠場した。また出場停止により鄭大世を欠いた。もちろん、ジュニーニョも戻ってきていない。

 システムは4-4-2で稲本が務めていたボランチに谷口博之が入った。中盤は中村憲剛がボランチで、右MFにヴィトール・ジュニオール、左MFに田坂祐介入った。2トップは黒津勝とレナチーニョが組んだ(メンバー)。

 対する北京国安は引き分け以上でGL突破が決まる状況だった。当然、ホーム戦で負けられないためベスト布陣。元オーストラリア代表FWジョエル・グリフィス、中国代表のGK楊智、MF黄博文、元中国代表DF徐亮、ブラジル人FWオットーらが先発に名を連ねた。

 試合は序盤、先に点が取りたい川崎Fが攻勢を仕掛けた。中村憲剛を中心にボールを回し、攻め込む。開始9分、右サイドを深くえぐった森勇介がグラウンダークロス。これに小宮山尊信が走り込み右足を振り抜いたが、枠を外れた。

 さらに前半11分、森が直接FKを蹴り込むが、惜しくもGKにセーブされた。さらに同13分にはPA中央やや右からのFKをレナチーニョが直接狙う。コースは良かったがGKに弾かれた。同18分には右のショートCKから、伊藤宏樹が決定機を迎えたが、外してしまった。

 流れは川崎Fにあり、ゴールを奪えそうな予感も漂っていたが、一瞬のスキから失点した。前半26分、川崎Fが相手ゴール前でFKを得て、ヴィトール・ジュニオールが蹴り込む。この跳ね返りを相手に拾われカウンターに。一気に左サイドから斜めにロングボールを入れられてDFラインを破られると、最後はジョエル・グリフィスに先制弾を決められた。

 すると、北京国安がリズムを取り戻し始める。縦に速い攻撃と、グリフィス、オットーの個人で攻めてきた。川崎Fは不運なことにレナチーニョが足を痛めたようで、前半39分にFW登里享平と交代した。攻撃のキーマンを欠いて、試合を戦うことになった。その後、北京国安の猛攻を受けたが、GK川島永嗣が好セーブをみせ、何とか1失点でしのいだ。

 後半、何とか同点、そして逆転に持ち込みたい川崎F。しかし、開始2分に悪夢が待っていた。パスミスからカウンターを食らい、最後はオットーに2点目を奪われた。たしかにピッチは決していいとは言えず、パス回しに最適とは言い難い状態だった。

 後半14分、川崎Fは谷口に代えて木村祐志を投入。中盤を中村憲剛と田坂祐介のWボランチにし、木村が2列目に入った。川崎Fは何とかゴールを奪おうと攻め込むが、相手はしっかりと守備ブロックを形成。また2点リードの余裕からか、落ち着いた球回しと、ロングボール戦術で試合を運んだ。

 川崎Fは後半25分、ヴィトール・ジュニオールに代わって楠神順平を入れた。後半26分、小宮山が強烈なミドルシュート。その1分後にはPA正面で得たFKを、森が直接狙ったが、惜しくもGKにセーブされた。川崎Fは攻め込むが、なかなかバイタルエリアが崩せなかった。

 後半30分、川崎Fが好機を迎える。右サイドを楠神が崩し、中央に走り込んだ木村がヘディングシュート。タイミングは合っていたがGKの正面。決定機を逃した。同34分には黒津が左足でミドルシュートを放ったが、こちらもGKの正面だった。

 後半38分、再び川崎Fがチャンスを迎える。PA右を楠神がドリブルで仕掛け、右足でクロスかシュートか、微妙なキック。これがうまくゴールマウスに向かったが左ポストに当たり、あと少しのところでゴールを逃した。

 その後も必死に攻めるが、好機が作れない。北京国安は奪ってはロングボールを主体で攻め、川崎Fを苦しめる。ロスタイムは3分。相手はスペースに蹴り込み、時間を稼ぐ。川崎Fも最後まであきらめなかったが万事休す。0-2で敗れGL突破を逃した。ただ、最後まで戦う姿勢は見せた。悔しさはリーグ戦にぶつけたい。

(文 近藤安弘)

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