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ACLショック払拭の鹿島、今季初出場・本山が1ゴール1アシストの復活ショー

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[5.16 J1第12節 名古屋1-4鹿島 豊田ス]

 鹿島アントラーズがACL敗退のショックを払拭する快勝劇を飾った。名古屋グランパスとのアウェーでの一戦。前半44分、MFフェリペ・ガブリエルの左クロスをFW興梠慎三が頭で落とし、MF野沢拓也が先制点を奪うと、後半開始1分にFWケネディの4戦連発となるゴールで同点に追い付かれたが、ここから地力の差を発揮した。

 後半8分、FWマルキーニョスが高い位置でDF増川隆洋からボールを奪い、そのままPA内に進入。GKを引き付けてから横に流し、興梠が左足で流し込んだ。

 後半22分にはフェリペに代わってMF本山雅志がピッチへ。2月に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受け、長期離脱を余儀なくされていた背番号10。今季公式戦初出場のピッチでいきなり魅せた。投入から2分後の後半24分、高い位置で奪ったボールを素早く前線にスルーパス。スペースに走り込んだマルキーニョスが右足で蹴り込み、3-1と突き放した。

 本山の復活劇はこれだけでは終わらなかった。後半ロスタイム、DFジウトンのシュートがポストを直撃。MF吉村圭司の中途半端なクリアボールをPA外で本山が拾うと、迷わず右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 本山は試合後のインタビューで「不安がありながら入ったけど、入ったら勝負なんで。しっかりできたと思う。ゴールはたまたまだし、二の次。チームが勝てたことがよかった」と、自身の復帰戦を快勝で飾り、気持ちのいい汗を流していた。

 前節のC大阪戦(1-2)、12日のACL決勝トーナメント1回戦・浦項戦(0-1)と公式戦連敗中だったチームにとっては公式戦3試合ぶりの勝利。リーグ戦では今季最多となる4ゴールをマークする快勝だった。

 興梠は「ACLを落としてしまって、目の前にあるタイトルはJリーグしかない。大事な一戦で勝てたことがよかった。残っているタイトルを全部取れるように頑張っていきたい」とコメント。これで2ヵ月間の中断期間に入るが、本山の復活を含め、ACL敗退から気持ちを切り替える意味でもいい形で後半戦に臨めそうだ。

(文 西山紘平)

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