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W杯監督インタビュー:ガーナ監督ミロバン・ライェバッチ

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W杯出場チーム監督インタビューの第6回目はアフリカの雄、ガーナを率いるミロバン・ライェバッチ監督。W杯では祖国セルビアと同組となった。

─W杯南アフリカ大会では、ガーナ代表の運があまり良くないようですね。強豪ドイツ、オーストラリア及びセルビアと同じグループになりました。グループ分け前の時点では、「イングランドも恐れない」と強気でしたが、このグループをどう見ていますか?
「イングランド代表は優秀な監督を擁していますが、もし、ガーナ代表がイングランド代表と対戦するとしても問題ありません。どこの代表チームと対戦するのも全く問題はありませんが、このグループに入ったのは大変不満です。このグループのチームは非常に強いです。ドイツ代表はヨーロッパで最も強いチームの一つで、間違いなく真っ先にグループリーグを突破するでしょう。グループリーグでブラジル、スペイン、アルゼンチン又はセルビアとは対戦したくありません。これらの代表チームは非常に素晴らしい。グループリーグで対戦するのではなく、準々決勝かその後の試合で対戦したいですね」

─4年前、セルビア人監督ラトミール・デュイコビッチがガーナ代表を率いて、W杯初出場を果たしました。4年後、今度は監督がガーナ代表を率いてW杯出場を再現しました。
「もし、彼(デュイコビッチ)の成功がなければ、私もガーナ代表からのオファーを受けていなかったかもしれません。彼とはレッドスター・ベオグラードでのチームメイトでした。ガーナ代表の監督となることが決定した後、彼と電話で話しました。彼と同じ成果を挙げることが、私の監督としての目標です」

─セルビア代表とガーナ代表の試合は、グループリーグ突破に非常に大きく影響すると思われますが、祖国セルビアの代表チームとの対戦は、監督として複雑な気持ちなのでは?
「ガーナ国内の一部のマスコミは、私が祖国との対戦するにあたりガーナ代表の実力を出し切らないだろうとほのめかすような報道をしていますが、全くナンセンスです。マスコミの報道に熱が入るのは理解できますが、そのような報道の仕方には疑問を感じますね。W杯ではどの試合も諦めませんし、最低でも前回のW杯と同じベスト16入りを目指します。もちろん、セルビア代表が好成績を挙げることも望んでいますから、ガーナ代表とセルビア代表が共に決勝トーナメントに進出できれば、そして、決勝で再戦できれば、私としては非常に嬉しいです」

─インテル所属のマリオ・バロテッリについて、彼はイタリアとガーナ2つの国籍を持っていますが、監督は、ガーナ代表に加わるようにこれまで彼を説得してきましたね?
「私は今後同じ過ちを犯しません。私が監督でいる間はバロテッリをガーナ代表には参加させません。これまで彼に対して優しくしすぎたと思っていますし、彼はまだまだ多くの試練を乗り越えなければなりません。我々は二度と彼とは交渉しませんし、ガーナ代表には彼のポジションはありません。ガーナ代表に貢献することを拒否すれば(イタリア代表の)リッピ監督に好かれるとでも思っているなら間違いですよ。我々にも優秀な選手がいますから、バロテッリがいなくてもW杯で好成績を挙げる力はあります」

─今回のW杯においてガーナ代表はいかがでしょうか。
「今回再びW杯の本大会に参加することをガーナ代表は熱望して来ました。自分たちがどのような成績を挙げられるのか、選手が一番良く解っていると思います。我々はグループリーグ突破まで残る力がありますし、私自身も強い自信を持っています」

─今のガーナ代表には、チェルシーのマイケル・エッシェン、インテルのサリー・アリ・ムンタリなどスター選手も珍しくありません。監督はこれら選手をまとめることができますか?(取材後にエシアンの欠場が決定)
「これまでのガーナ代表は選手一人一人の能力は非常に高かったものの、代表チームとしてあるべき『まとまり(チームワーク)』というものが欠如していました。私はこの点を変え、ガーナ代表を率いて更なる好成績を挙げることができると信じています」

(取材・文 馬徳興・傅亜雨?殘・・・・詞・・・洫

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