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デンマークが右サイドから相手攻略し逆転!カメルーンはGL敗退が決定・・・

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[6・19 10年W杯GL・E組 カメルーン 1-2 デンマーク ロフタス・バースフェルド]

 10年W杯グループリーグE組、カメルーン対デンマーク戦がプレトリアのロフタス・バースフェルドで行われ、デンマークがFWデニス・ロンメダールの決勝ゴールにより、2-1で逆転勝ち。通算成績を1勝1敗とした。一方のカメルーンは2連敗でグループリーグ敗退が決定している。

 ともに初戦黒星スタートの両チームの一戦はカメルーンが中盤ダイヤモンド型の4-4-2システム。一方、デンマークは4-3-3システムで試合に臨んだ。カメルーンはGKがスレイマヌ・ハミドゥで4バックは右からステファン・エムビアニコラ・エンクルセバスティアン・バソングベノワ・アス・エコット。中盤はアレクサンドル・ソングを1ボランチに右がジェレミ・ヌジタップで左がエヨング・エノー、トップ下にアチール・エマナが入り、サミュエル・エトーとピエール・ウェボが2トップに入った。
 一方、デンマークはGKがトーマス・ソーレンセンで4バックは右からラース・ヤコブセンシモン・ケアーダニエル・アッガーシモン・ポウルセン。中盤はクリスティアン・ポウルセンがアンカーの位置に入り、その前にマルティン・ヨルゲンセンイェスパー・グロンケアが並ぶ。そしてデニス・ロンメダール、ニクラス・ベントナーヨン・ダール・トマソンが3トップを組んだ。

 立ち上がりから敵陣に攻め寄せたのは日本との初戦でまるでいいところのなかったカメルーン。迫力のある攻撃で相手を押し込むと、苦しいクリアしかできないデンマークからセカンドボールを次々と奪い取る。そして10分には相手DFがPAから出した横パスをカットしたウェボが左サイドをやや縦に突いてからラストパス。中央でフリーだったエトーが右足で難なく決めてカメルーンが先制した。

 この後も右サイドのジェレミを有効に活用するカメルーンが右からの攻撃を多用しながら相手ゴールへと迫る。だが、デンマークも同じく右サイドから相手を攻略して同点に追いついた。33分だ。自陣からのフィードで右サイドを抜け出したロンメダールが縦にえぐってからラストパス。DFを振り切って走りこんだベントナーがスライディングでゴールへと押し込み、1-1とした。

 追いついたデンマークは前半終了間際、ワンツーで再び右サイドを抜け出したロンメダールの折り返しからトマソンが決定的なシュート。一方のカメルーンも直後にエトーがゴールポスト直撃の左足シュートを放ち、さらにその突破力で相手の脅威となっていたエマナが強引な中央突破からシュートへと持ち込む。互いがゴールに激しく迫り合うスリリングな展開。勝敗の行方が全く分からないまま試合は後半へ突入した。

 ハーフタイムにともに1人ずつを入れ替えた後半立ち上がり、前半同様にカメルーンが勢いに乗って攻め込むが、その逆手を取ったデンマークが勝ち越しに成功する。16分、カメルーンの左SBアス・エコットが攻めあがった背後のスペースを突いたロンメダールが、カバーに入ったジャン・マクンを置き去りにしながら中央へ切れ込み左足シュート。コントロールされた一撃は鋭い曲線を描き、そのままゴール左隅へと吸い込まれた。

 敗れるとグループリーグ敗退が決まってしまうカメルーンは波状攻撃を繰り出すが、チャンスはつくるもののシュート精度を欠き、追いつくことができない。CBに代えてFWモハマドゥ・イドリスを投入した後の32分には、スピードに乗ってPAへ侵入したエマナが決定的な右足シュートを放つが、これはデンマークGKソーレンセンがビッグセーブ。カメルーンはさらに33分、最後の交代カードとしてFWバンサン・アブバカルを投入し、さらに攻撃姿勢を強めた。
 だが、粘るデンマークはC・ポウルセンや最終ラインの選手たちを中心に最後まで同点ゴールを許さず。3分間のロスタイムも安定した守りで乗り切ったデンマークが今大会初白星を勝ち取った。

<写真>後半16分、デンマークFWロンメダール(手前)が決勝ゴール。デンマークベンチから一斉にスタッフ・控え選手たちが飛び出す
(文 吉田太郎)

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