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ポルトガル攻撃陣が圧巻のゴールラッシュ!北朝鮮はGL敗退が決定

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[6・21 10年W杯GL・G組 ポルトガル 7-0 北朝鮮 グリーン・ポイント]

 21日、10年W杯南アフリカ大会グループリーグG組のポルトガル対北朝鮮戦が、ケープタウンのグリーン・ポイントで行われ、ポルトガルが後半の6得点などにより7-0で圧勝した。ポルトガルは今大会初勝利で1勝1分。一方、大量失点を喫した北朝鮮は2連敗でグループリーグ敗退が決まった。

 66年イングランド大会準々決勝以来となる両チームの対決は、激しい雨の中での再戦となった。臀部を負傷したデコが不在のポルトガルは4-3-3システムでGKはエドゥアルド。4バックは右からミゲルリカルド・カルバリョブルーノ・アウベスファビオ・コエントロンで、中盤はペドロ・メンデスを中央に右がチアゴ・メンデス、左がラウル・メイレレスの構成。3トップはシモンウーゴ・アルメイダクリスティアーノ・ロナウドが並んだ。

 一方の北朝鮮はブラジル戦で1-2の好ゲームを演じたメンバーがそのまま先発。5-3-2システムのGKはリ・ミョングクで最終ラインはチャ・ジョンヒョク、パク・チョルジン、リ・ジュンイル、リ・グァンチョン、チ・ユンナムの5バック、中盤はアン・ヨンハを1ボランチに、右がムン・イングク、左がパク・ナムチョルの構成。2トップはチョン・テセとホン・ヨンジョが先発した。
 
 ブラジル戦では自陣に引きこもって跳ね返すサッカーに徹していた北朝鮮だが、この日は立ち上がりから敵陣に人数をかける。11分に左サイドでキープしたチョン・テセのパスはファーサイドへ流れるが、右サイドを猛然と駆け上がってきたチャ・ジョンヒョクが強烈なミドルシュート。18分には右サイドからホン・ヨンジョがシュートを放ち、こぼれ球にフリーで飛び込んだパク・ナムチョルが頭で押し込もうとする。さらに21分にもPAまで上がっていたアン・ヨンハのグラウンダーの左足シュートが、雨で濡れたピッチにより加速する。

 北朝鮮は“意外な”積極サッカーで勢いに乗る。ただ、撃ち合いはポルトガルにとって望むところ。7分にリカルド・カルバリョがポスト直撃のヘディングシュートを放ったほか、中盤、DFの選手も積極的に攻撃に絡んでくるなど、真っ向から撃ち合ったポルトガルは29分、チアゴ・メンデスがPAへ出したスルーパスに反応したラウル・メイレレスが右足ダイレクトで決めて先制。そして後半、一気に実力差を見せ付ける。
  
 8分、ウーゴ・アルメイダのポストからラウル・メイレレスがPA内へスルーパス。走りこんだシモンがGKの股間を射抜き追加点を挙げると、11分にも左クロスをウーゴ・アルメイダが頭でゴールへと沈めて3-0とした。北朝鮮は2選手を入れ替えて流れを変えようとするが、ポルトガルは15分にもスルーパスで左サイドを抜け出したC・ロナウドのラストパスをチアゴ・メンデスが右足で押し込み加点する。

 試合後のインタビューでチョン・テセが「相手よりも自分たちのミスのせいでこういった結果になってしまった」と残念がった通り、北朝鮮は自らのミスで自滅した。簡単にボールを失うと、ぽっかりと開いた中盤を自在に使われて背走する場面の連続。ブラジル戦で見せた粘り強さも失点を重ねたこの日は消え失せていた。

 終盤、再び怒涛の攻撃を繰り広げたポルトガルは、36分に左クロスのクリアミスから途中出場のFWリエジソンが左足で決めて5-0。そして42分にはリエジソンのインターセプトから抜け出したC・ロナウドが代表戦では実に1年4ヵ月ぶりとなるゴールを決め、44分にはチアゴ・メンデスが左クロスを頭で押し込みゴールラッシュを締めた。怒涛の後半6発。コートジボワールとの初戦で沈黙した攻撃陣が大爆発したポルトガルが、悲願の初Vへ向けて素晴らしい形でリ・スタートした。

<写真>後半42分、ポルトガルはGKをかわしたC・ロナウドが6点目のゴール
(文 吉田太郎)

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