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[ナイキカップ]12時間バス移動でタフさ増した!タイトルこだわる鹿実が奈良育英に4-0勝利!

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[6.26 THE NIKE CUP JAPAN西日本大会準決勝 鹿児島実高 4-0 奈良育英高 堺ナショナルトレセン]

 「THE NIKE CUP JAPAN」西日本大会KNOCK-OUT STAGEが26日に大阪府堺市の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンターで行われ、準決勝のもう1試合、鹿児島実高(鹿児島)対奈良育英高(奈良)は鹿児島実が4-0で快勝。7月11日に東京・味の素スタジアムで開催されるフットボールフェスティバル「THE NIKE CUP JAPAN FINAL」出場へ王手を懸けた。

 前夜10時30分に鹿児島市を出発し、バスで12時間掛けて大阪入りした鹿実が1、2年生軍団で臨んできた奈良育英を退けた。4点目をマークした右SB山崎優也が「正直、きつかった」と苦笑いした長時間移動後の準決勝。それでも2週間前にほぼ同じ関西への強行軍でGROUP STAGEを経験している鹿実は、長距離移動後で動きの悪かった2週間前から逞しくなった姿を披露する。

 前半4分にFW大内田涼主将のゴールで先制した鹿実は14分にもポストの跳ね返りを大内田主将が豪快なボレーでゴールへと沈めて2-0。奈良育英はPAやや外で獲得したFKをMF松井駿介が左足で狙い、MF芳村哲嗣が遠目の位置からシュートを狙うなど反撃するが、鹿実は21分にFW重信勇貴のゴールで3点目を加えると、後半には右サイドを駆け上がった山崎のクロスが直接ゴールを破り、4-0で快勝した。

 全国高校選手権優勝2回の名門・鹿児島実も当たり前のように鹿児島県大会を突破していた頃と比べると、全国へ勝ち上がることが難しくなっている。あと一歩のところで惜しい試合を落とすこともしばしば。接戦を勝ちきる強さが足りず、今年は新人戦、総体もタイトルを取ることができなかった。

 ただし、今大会では精神的にも肉体的にもハードな12時間にも及ぶ移動も物ともしないタフさを選手たちが発揮した。森下和哉監督は「今の時代は遠征では前泊が当たり前になっていると思うけれど、ボクらの時代は試合直前に会場に着くのがふつう。遠征にいって時間がなければバスの中や高速道路のパーキングエリアでもアップをしていた。そういうところでタフになった一面もある。彼らも2週間前(兵庫県で開催されたGROUP STAGE)は動けなくて。でも『どうかな』と思っていたきょうはしっかりと動いてそれぞれが役割を果たしていた。難しい状況で勝ったことで、一歩成長したと思う」と目を細めた。
 山崎は「今年は新人戦も総体も落としている。だから今大会は狙っている。次の試合も勝ってイングランドへいきたいです」。“鹿実らしい”逞しさを増してきているチームはタイトル奪取、そして優勝チームが獲得するイングランド遠征の権利獲得へ意欲十分。鹿児島県予選で敗退した総体では叶わなかったが、「THE NIKE CUP JAPAN」で日本一を獲得し、自分たちの強さを示す。

(取材・文 吉田太郎)

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