[7.17 J1第13節 清水 0-0 磐田 アウスタ]

　J1が17日、本格的に再開。静岡県静岡市のアウトソーイングスタジアム日本平では首位の清水エスパルスとジュビロ磐田の静岡ダービーが行われ、0-0で引き分けた。

　清水FW岡崎慎司、磐田DF駒野友一の2010年W杯日本代表も先発したこの試合、FWイ・グノが移籍した磐田は、FW前田遼一のパートナーとして成岡翔を起用。前田とのコンビよく前線、中盤で起点となり、相手の背後を狙うサッカーを活性化した。また駒野が右サイドから相手を押し込み、対面のFW永井雄一郎、MF藤本淳吾に思うような攻撃をさせない。そして37分には左サイドを個人技で破った前田が角度のない位置から左ポスト直撃のシュートを放つなど、相手ゴールを脅かし続けた。

　試合後のインタビューで長谷川健太監督が「イニシアチブを取られることが多かった」と振り返った清水は、後半開始から永井に代えて中盤にMF山本真希を投入。藤本を本来のサイドへ出すと徐々に流れを引き寄せた。山本と小野を起点に両翼を使った攻撃を展開し、22分には敵陣でボールをカットした山本真がドリブルでPAまで持ち込む。だが、シュートは前半からビッグセーブを見せる磐田GK八田直樹がストップ。磐田も29分にショートカウンターから途中出場のMF船谷圭祐が上げたクロスをファーサイドから飛び込んだ前田が決定的な形で頭で合わせたが、ゴールを破ることはできなかった。

　互いに決定的な場面はあったものの結局試合は0-0で終了。首位・清水を上回る内容の試合を見せながら勝ちきれなかった磐田の柳下正明監督だが「(清水には)ナビスコでも負けていたが、アウェーでも臆することなく果敢にゴールを狙って戦ってくれた」とその戦いぶりを前向きに捉えていた。

(文　吉田太郎)