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“東京の大黒様”がデビュー。先制点を演出もゴールへの執着心を吐露

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[7.17 J1第13節 F東京2-2神戸 味スタ]

 “東京の大黒様”がデビューした。中断期間中に横浜FCからFC東京に加入した元日本代表FW大黒将志が初出場初先発し、先制点の起点になるなど“さすが”のプレーを見せた。

 期待の男がベールを脱いだ。試合前から「大黒コール」が響き、サポーターの期待が高まる。元日本代表FW平山相太を差し置いて先発した。そして、すぐさま結果をもたらした。前半10分、中央右でパスを受けると素早く反転。左サイドを走り抜けるFWリカルジーニョにスルーパス。MF梶山陽平の先制弾につなげた。

 その後も、常に前線で動き続けて裏を狙い、神戸DF陣の脅威となり続けた。相手のDFにはかつてG大阪、日本代表でともに戦った宮本恒靖がいた。お互いの特徴は知り尽くしており、楽しみながらプレーした。「試合前に話をしました。ツネさんも頑張って欲しいですね。お互い、怪我なくやれたんでよかった」と振り返った。

 期待されたゴールこそなかったが、ボランチの徳永悠平が「常に裏を狙っているし、ダイレクトでつなげる。周りが合わせられれば、チャンスができる」と手ごたえを口にすれば、梶山も「くさびもできるし、裏へもいける。こっちがうまくパスを出せれば、点につながる」と評価。さらにチームと合ってくれば、F東京浮上のキーマンになることは間違いないだろう。

 それでも大黒は手厳しい。2-2の結果について、「ま、引き分けは3点目取れなかったことですね。勝負を決定づけられなかったことが、引き分けの要因。僕にもチャンスがあったので、そこで決められるようにしたい。カウンターでもう1点取るということができればよかった。僕はFWなのでそこを目指してやってきたい」とストライカーとして責任を口にした。

 「声援で迎えてくれてよかった。負けてないので、次に切り替えてやっていきたい。反省するところは反省して、切り替えてやっていければ」と大黒。生粋のゴールハンターがいつ、F東京で爆発するのか。今後が楽しみだ。

<写真>F東京FW大黒
(取材・文 近藤安弘)

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