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J復帰後初FK弾!俊輔が首位・清水沈める!!

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[8.14 J1第18節 清水1-2横浜FM アウスタ]

 俊輔の左足が今季わずか1敗の首位・清水を沈めた。1-1で迎えた後半8分だ。横浜F・マリノスは右サイドから中央へ切れ込んだ日本代表MF中村俊輔が清水MF本田拓也に倒されてFKを獲得。PA右角から数メートル下がった位置からのFKで自らボールをセットした俊輔が左足を振りぬくと、鋭い弧を描いたボールはGKの指先を抜けてニアサイドのゴールネットへと突き刺さった。メインスタンドへ向けて走り出した俊輔は、突如かがみ込むと右手で左足をパンパンと連打。ようやく決めたJ復帰後初のFK弾の喜びと、不発が続いていた悩みを吹っ切ったことへの思いを体中で表現していた。

 3月20日のホーム・川崎F戦以来となるゴールで今季2点目。この決勝弾を生んだのは自らの向上のために行ったトレーニングの成果だった。俊輔は清水戦前日13日の全体練習後に約1時間30分の居残りFK練習を敢行。J各クラブがFK時に壁の位置を意図的に近づけてくる“俊輔対策”打開のために黙々と左足シュートを打ち続けた。そして敗れれば首位との勝ち点差が12に開いてしまう大事な清水戦で早速ゴール。試合後のインタビューで俊輔は「(FKが)全然入ってなかったんでホッとした。大事なゴールでよかった。この感覚を持続できれば」と改めて喜びをかみ締め、「ファンを待たせ過ぎた。これから続けられるように頑張る」とシーズン後半戦でFK弾をまだまだ披露することを約束していた。

 FKだけではない。前半2分には右ショートコーナーからリターンパスを受けるとゴールライン際を強引にドリブル突破。マーカー2人を振り切ると絶妙な右足クロスをMF兵藤慎剛の頭に合わせて先制ゴールをアシストした。その後も相手DFラインの背後へ落とす絶妙なパスや献身的な守備など攻守で存在感を放った俊輔。首位・清水撃破の立役者となった男は“復活ゴール”をターニングポイントに後半戦、対戦相手たちの脅威となり、横浜FMをひとつでも上の順位へと導く。

(文 吉田太郎)

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