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[SBS杯]U-19代表、永井2発でバルサ&R・マドリー組参戦のスペインを撃破

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[8.21 SBS杯第1日 U-19日本代表 2-0 U-19スペイン代表 草薙陸]

 U-19日本代表がスペインを撃破!。2010 SBS杯国際ユースサッカーが21日、静岡市の草薙陸上競技場で開幕し、10月にAFC U-19選手権を控えるU-19日本代表はU-19スペイン代表と対戦。FW永井龍(C大阪)の2ゴールにより2-0で快勝した。

 スペインは92年生まれのアンダー18世代とはいえ、先発のメンバーリストにはバルセロナDFマルク・ムニエサ・マルティネス主将らバルセロナ所属とR・マドリー所属がそれぞれ3人。圧倒的な攻撃力を披露したFWパブロ・サラビア・ガルシア(R・マドリー)やMFフランシスコ・ラモン・アラルコン・スアレス(バレンシア)ら未来のスペイン代表候補たちが次々と日本ゴールへと押し寄せた。

 その日本はFW宇佐美貴史(G大阪)、MF原口元気(浦和)らが不在。4-4-2システムのGKが中村隼(山形)で、4バックは右から岡本拓也(浦和ユース)、平出涼(F東京)、寺岡真弘(関西大)、阿部巧(横浜FC)。中盤はセンターが六平光成(中央大)と藤田息吹(慶應義塾大)の大学生コンビで右が菊池大介(草津)、左が古田寛幸(札幌)。そしてスペイン・ジローナから参戦した注目のFW指宿洋史が永井と2トップを組む布陣で試合に臨んだ。Jで活躍する選手たちがいない中での一戦だったが、それでも強豪から勝利をもぎ取った。

 序盤、ややミスでボールを失う回数の多い日本に対してスペインは正確なパス、トラップから個人で相手DFを外してシュートチャンスにまで持ち込んだ。だが先制したのは日本だった。前半23分、中央でのパス交換から「ニアゾーンは相手がつきづらいだろうし、どんどん突いていこうと思った」という菊池がスルーパスで抜け出し左クロス。これを永井が頭で合わせて先制すると、さらに28分には同じく左サイドを縦にえぐった古田の折り返しを再び永井が押し込んだ。

 サイドからの得点が少ないと指摘されていた布ジャパンがサイドを崩しての2得点。布啓一郎監督も「前半のアドバンテージが大きかった」と語ったが、キレイな形の2発で完全に優位に立った日本に対して、スペインはジュレン・ロペテギ・アゴテ監督が「日本はスピードも強さもあった。そして日本にキッチリ決められ、我々は決められなかった。これが敗因だと思う」と振り返ったようにシュートミスなどで得点に結びつけることができない。スペインは前からプレッシャーをかける日本の裏をつき、ポジションニングのズレたところから容赦なく穴を開けてきていたが、決定力不足と最後のところで奮闘した平出、中村ら日本守備陣の好守の前に無得点でまさかの敗戦となった。

 この世代の主力のほとんどが参加しているというスペインから、日本は選手層が厚くなっていることを印象付ける勝利。2大会ぶりのU-20W杯出場を懸けた戦いまでは今回のSBS杯と9月の仙台杯しかない中で、日本は最高の形で前哨戦のスタートを切った。

<写真>前半23分、日本はFW永井が先制のヘディングシュ-ト
(取材・文 吉田太郎)

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