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乾弾で鹿島撃破!C大阪が3連勝で首位と勝ち点2差の暫定2位に

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[8.21 J1第20節 鹿島0-1C大阪 カシマ]

 J1第20節は21日、各地で5試合を行い、カシマスタジアムでは2位鹿島アントラーズと5位セレッソ大阪が対戦。C大阪は後半10分、MF乾貴士の4試合ぶりのゴールで先制すると、そのまま1-0で逃げ切った。3連勝のC大阪は勝ち点で鹿島と並び、得失点差で順位も逆転。この日試合のなかった首位・名古屋と勝ち点2差の暫定2位に急浮上した。

 FWマルキーニョスが負傷離脱中の鹿島はMF中田浩二とDFジウトンが出場停止。MF青木剛がボランチに入り、左SBではDF宮崎智彦がプロ初出場初先発となった。
 C大阪はMFアマラウが出場停止明けで先発に復帰し、負傷離脱中のGKキム・ジンヒョンを除けばベストメンバーで臨んだ。
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 立ち上がりは鹿島が積極的な入りを見せた。開始16秒、FW興梠慎三のパスを受けたFW大迫勇也がミドルシュートを狙う。前半4分にはMF小笠原満男の折り返しをMFフェリペ・ガブリエルがスルーし、興梠がシュートを打ったが、ミートし切れず、GKがキャッチした。

 C大阪は2列目のMF乾貴士、MF家長昭博、MF清武弘嗣が流動的にポジションを変えながら個人技とパス交換で鹿島守備陣を揺さぶり、徐々に押し込んでいく。

 前半10分、家長の仕掛けから乾が左サイドのDF丸橋祐介に展開。丸橋のクロスに逆サイドから飛び込んだ清武がヘディングで合わせたが、惜しくもクロスバーを直撃した。同12分には乾がドリブルで小笠原をかわしミドルシュート。同16分にも清武が高い位置からプレッシャーをかけ、DF岩政大樹からボールを奪ってシュートを放つなど立て続けにチャンスをつくった。

 劣勢の時間帯を粘り強く耐えた鹿島は徐々にC大阪の攻撃にも対応するが、攻撃に移ってからのミスが目立ち、試合はこう着状態に入る。その後は互いに決定的なチャンスがないまま、0-0で前半を折り返した。

 後半立ち上がりは再びC大阪が攻勢を強める。鹿島の組織的な守備に攻めあぐねたが、後半10分、右サイドのスペースに飛び出した乾がDF高橋大輔からのパスを受け、そのままドリブルでゴールへ迫る。クロスを警戒し、わずかに前めにポジションを取っていたGK曽ヶ端準の位置を見逃さず、角度のない位置から右足を振り抜くと、シュートは曽ヶ端の体に当たってゴールへ。C大阪が待望の先制点を奪った。

 反撃に出たい鹿島はビルドアップで簡単なミスが多く、なかなかリズムに乗れない。C大阪守備陣を脅かすような場面もほとんどなく、時間だけが過ぎていった。すると後半20分、フェリペ・ガブリエルと大迫を下げ、MF本山雅志とFW佐々木竜太を同時投入。直後の21分にはDF新井場徹のスルーパスに佐々木が右サイドを抜け出し、ゴール前に折り返したが、興梠が合わせ切れず、絶好の同点のチャンスを逃した。

 鹿島は後半34分に青木に代えてMF遠藤康を投入し、最後のカードを切るが、今季18失点というリーグトップの堅守を誇るC大阪守備陣は体を張って鹿島の反撃を跳ね返す。同38分には清武に代えてDF藤本康太を中盤に投入し守備を強化。鹿島は同39分、MF野沢拓也が興梠とのワンツーから右足でゴール左隅を狙ったが、GK松井謙弥が好セーブを見せ、ゴールを死守した。

 C大阪は後半44分、乾の直接FKがクロスバーを直撃する。惜しくも追加点を取れなかったが、1-0で逃げ切り、3連勝。一方の鹿島はこれで4試合連続勝利なし(2分2敗)となった。

(取材・文 西山紘平)

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