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横浜FMが新潟に3-0快勝。俊輔が1G1Aと大活躍!

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[8.29 J1第21節 横浜FM3-0新潟 日産ス]

 J1第21節の2日目が29日に各地で行われ、横浜・日産スタジアムでは9位横浜F・マリノスと6位アルビレックス新潟が対戦した。日本代表の監督代行を務める原博実強化担当技術委員長が視察に訪れて注目された中、日本代表を引退したMF中村俊輔が1ゴール1アシストの活躍を見せ、横浜FMが3-0勝利した。新潟はFW矢野貴章のドイツ移籍後初の試合だったが、連勝が2で止まった。

 横浜FMは4-4-2を採用。GKは飯倉大樹、DFラインは右から天野貴史、栗原勇蔵、中澤佑二、波戸康広。中盤はボランチが松田直樹と小椋祥平、2列目右が中村俊輔、左が兵藤慎剛だった。2トップは小野裕二と山瀬功治が組んだ。小野は腰痛で離脱していたが、4試合ぶりの復帰となった。

 新潟にとっては、FW矢野貴章がドイツへ移籍してから最初の試合。代わりに大島秀夫が先発した。システムは4-4-2でGKは黒河貴矢、DFラインは右から西大伍、千葉和彦、永田充、酒井高徳。中盤はボランチが小林慶行と本間勲、2列目右にマルシオ・リシャルデス、左にチョ・ヨンチョルが入った。2トップは縦の関係でターゲットマンに大島秀夫、1.5列目にミシェウが入った。

 上位と差があるとはいえ、まだギリギリ残る優勝戦線に食らいつくために、ともに負けられない一戦だった。だが、気温30.7度、湿度65%の猛暑の中で、立ち上がりはゆったりと進んでいく。ともに中盤でパスを回して好機をうかがった。

 最初に決定機を作ったのは新潟。前半11分、好調のミシェウがPA左からミドルシュート。強烈な一撃だったが、クロスバーに弾かれた。前半20分には横浜FMも魅せた。中村俊輔のスルーパスに小椋が抜け出し、PA内右でシュート。しかし、GK黒河の正面だった。

 前半も中盤に差し掛かると、好調の新潟がミシェウ、マルシオのキープ力、チョの突破力を活かして横浜FMを押し込む。しかし、横浜FMは中澤、栗原の日本代表CBコンビが何とか踏ん張り、跳ね返した。

 前半33分、横浜FMはショートカウンターから波戸が左クロスを入れる。中央で山瀬が飛び込むが、やや合わず、右上に外してしまった。同39分には天野が右からマイナスのクロス。PA右から小椋が走りこんでシュートを放つが、DFに当たってしまった。この混戦からのこぼれ球をPA内左で17歳の小野がシュートを放つが、わずかに左に外し、J初ゴールを逃した。

 新潟は相変わらず中盤を支配し、ゴール前で細かいパスをつなぐ。前半42分、華麗なパスワークから決定機を作った。ミシェウの縦パスをマルシオが受け、PA正面でポストに入った大島に当ててリターンを受ける。PA内右を侵入して右足を振り抜くが、GK飯倉のファインセーブに防がれてしまった。前半は0-0で折り返した。

 後半開始直後に試合が動いた。同2分、ショートカウンターから右サイドで中村俊輔がロングスルーパス。これに山瀬功治が走り込んで、GK黒河よりも少し早く左足で押し込んだ。元日本代表コンビで先制に成功した。

 これで横浜FMが試合のリズムを握る。奪ってからの速い攻撃で押し込んだ。後半6分、PA内左を攻略し、最後は小野が切れ込んで右足一閃。好機だったが、わずかに左に外した。同14分にはPA正面で小野が反転して右足シュート。これはミートに失敗し、大きく右に外した。ゴールはないが、17歳が鋭い突破で脅威を与えた。

 新潟は後半14分、大島に代えてFW明堂和也を投入した。さらに同24分には小林に代えてジョン・パウロを送り込んだ。新潟が何とか盛り返そうとする中、逆に横浜FMが追加点を奪った。

 サイドチェンジから左サイドで小野が受け、PA左で中村俊輔がフォローに行く。司令塔はすぐさまドリブルで仕掛けて右足を一閃。利き足とは逆だったが、きれいにカーブをかけて右下に突き刺し2-0リードに成功した。

 横浜FMは後半29分、松田に代えてMF河合竜二を投入。そのままボランチに入れて中盤でのプレスを強めようとした。後半32分には小野に代えてMF長谷川アーリアジャスールを入れた。

 新潟は何とか1点を返そうとするが、リズムが良かった前半のようにはいかなくなった。後半33分、チョに代えてMF木暮郁哉を投入。流れを変えようとした。

 だが、交代策は横浜FMが的中した。後半40分の右CKの場面。俊輔のキックを中央やや遠めにいた中澤が競り勝ち、ゴール前に上がったボールを長谷川アーリアジャスールが左足で押し込んで3-0とした。試合はそのまま終了。横浜FMが強敵に快勝した。

(取材・文 近藤安弘)

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