アルベルト・ザッケローニ新監督は南アフリカW杯でベスト16に進出した日本代表について「日本のサッカーのレベルは国際レベルで着実に強くなっている」と高く評価した。

　「一番印象に残っているのは、チームとしてまとまっていたということ。チームとしてコンパクトにプレーし、みんなが100%チームのために戦っていた。それは素晴らしいこと」

　守備的ながらも粘り強く一丸となって戦ったチームに、イタリア人指揮官も好印象を持ったようだ。日本の課題については「フィジカルの心配はしていない。いいレベルになっていると思う」とした上で、「テクニック、メンタリティーの面では仕事をしていかないといけない。選手とコミュニケーションを取って、サッカーのノウハウを理解することが非常に大事になる」と話した。

　日本の長所も短所も、より深く理解していくのはこれからだ。とはいえ、「彼だけでなく、いろんな人が日本に関心を持ってくれていた。それは岡田さんのチームがベスト16に入ったから。グループリーグで惨敗していれば、ここまで興味を持ってくれなかったと思う」という原博実技術委員長の言葉も事実だろう。

　ザッケローニ新監督は「岡田さんがいい仕事をしてくれて、そのバックボーンがあることで非常にいいスタートを切れるのではないかと思っている」と、岡田武史前監督のチームづくりに感謝していた。

(取材・文　西山紘平)