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F東京、大学王者に苦戦も後半2発で勝利

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[9.5 第90回天皇杯2回戦 F東京 2-0 駒澤大 味スタ]

 第90回天皇杯全日本サッカー選手権は5日、各地で2回戦を行い、Jクラブ勢が登場した。東京・味の素スタジアムでは総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント優勝の駒澤大がFC東京に挑戦。前半を0-0で切り抜けたが、後半2点を奪ったF東京が2-0で勝った。F東京は10月11日の3回戦(正田スタ)でギラヴァンツ北九州と対戦する。

 ホームで大学王者を迎え撃つ形となったF東京は1日に行われたナビスコ杯準々決勝第1戦・清水戦からDF椋原健太、DF森重真人、MF鈴木達也、MF大竹洋平を除く先発7人をチェンジ。8日にナビスコ杯を控えることもあってか主力を温存し、左SBでは公式戦初出場となるU-19日本代表の新人DF平出涼を起用した。

 だが前半を終えてのスコアは0-0。味スタにブーイングが響き渡る結果となってしまった。前線のFW平山相太が駒大MF金正也主将(4年=神戸科学技術高)に空中戦で立て続けに競り負けたのをはじめ、局面での競り合いが強く、またパスコースを的確に限定してくる駒大から決定機をつくり出すことができない。
 逆にスピードと高さを兼ね備えたFW棗佑喜(4年=丸岡高)とU-19日本代表FW山本大貴(1年=ルーテル学院高)の2トップにボールを当て、なだれ込むようにゴールへと迫ってくる駒大にシュートまで持ち込まれてしまう。
 MF金久保彩(4年=花咲徳栄高)やU-19日本代表候補MF碓井鉄平(1年=山梨学院高)が積極的にミドルを放った駒大は、21分にはセットプレーのこぼれ球をつなぎ山本のポストプレーからDF林堂眞(3年=習志野高)が右足ダイレクトでシュート。これがGK塩田仁史の頭上を抜けてポストをかすめるなどF東京に冷や汗をかかせた。

 アタッキングエリアでほとんど勝負を仕掛けず、バックパスでボールを下げる場面も見られたF東京に対し、スタジアムからはため息に加えて勝負を促す声も飛び始めた。真っ向から立ち向かってくる大学生にやや苦戦したのは間違いない。それでもF東京は前半終盤からボールを確実に支配。そして後半開始からMF羽生直剛とMF徳永悠平を同時投入して一気に大学生にプレッシャーをかける。波状攻撃を繰り出すと12分、平山がゴール正面やや左寄り、PAやや外の位置でFKを獲得。これをMF松下年宏が右足でゴール右隅へと沈めてようやく先制に成功した。

 駒大は失点直後に投入されたMF湯澤洋介(2年=矢板中央高)が個人技で見せ場を作るものの、最後の局面を破るには至らずゴールが遠い。逆に28分、F東京は羽生の右アーリークロスをニアサイドで合わせた平山のゴールで2-0。この後は難なく反撃を封じたF東京が3回戦へ駒を進めた。

<写真>試合後、健闘を称え合う両チーム

(取材・文 吉田太郎)

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