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大学王者・駒澤大“駒大サッカー”を徹底できず

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[9.5 第90回天皇杯2回戦 F東京 2-0 駒澤大 味スタ]

 今夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで優勝した大学王者・駒澤大はFC東京に0-2で敗戦。Jの壁に跳ね返された。
 
 前半こそ0-0も敗戦。立ち上がりはMF金正也主将(4年=神戸科学技術高)がFW平山相太に立て続けに空中戦で競り勝ち、セカンドボールの攻防戦を制するなど球際で相手を上回り勝機も十分に感じさせていたが、後半ギアチェンジしたF東京に突き放されてしまった。秋田浩一監督は「ボールの止め方、ポジションの取り方、スペースのつくり方。力の差を感じた」とJクラブとの差を説明し、金主将も「ここ一番のところや、自分たちがここ負けるとキツいなというところでF東京は確実に勝っていた。逆に自分たちはここで勝てればという局面で勝てなかった」と相手の強さを認めていた。

 技術で劣ったのは仕方のないところ。それ以上に自分たちのサッカーをやりきることができなかったことを金主将は悔しがっていた。局面、ゴール前で体を投げ出してでも相手を上回る力強いサッカー。駒大のスタイルは随所に見せていたがそれを90分間貫くことができなかった。
 金主将は「徹底して“駒大サッカー”をやるところが自分たちのサッカー。それができれば通用すると思っていたけれど、消極的になったり一人ひとりが徹底していなかった。それが悔しい」と首を振り、秋田監督も「気持ちが足りない。勝負事なんであきらめないでやり続ける、継続することができれば勝機もあると考えていたけれど、まだまだはしょって休んでしまうことがあるかなと思う」。自分たちが緩んでしまっていては、実力上位のJを倒すことはできないということを痛感した。

 天皇杯の挑戦は2回戦で終焉。これからは冬の全日本大学サッカー選手権優勝が新たな目標となる。出場権を懸けた関東大学サッカー1部後期リーグは10日に開幕。「自分たちのサッカーを徹底すること」。それを再確認した貴重な90分間を大学全国2冠達成への糧とする。

(文 吉田太郎)

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