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川崎Fのルーキー小林がJデビュー

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[9.11 J1第22節 川崎F1-3横浜FM 等々力]
 川崎フロンターレの大卒ルーキー、FW小林悠(拓殖大)が横浜FM戦でJリーグデビューを果たした。1-3の後半40分から途中出場した。得点には絡めなかったが、ホームの等々力で貴重な第一歩を刻んだ。
 「時間が時間だったので、ゴールだけを考えてプレーしました。たくさんの応援の声が聞こえて、それを力に変えました。ゴールを取りたかったんですが……」
 5日の天皇杯・鹿屋体育大戦に先発してプロデビューし、いきなり2得点を挙げた小林。相手が大学生のため、結果は当然といえるが、ストライカーはゴールを決めたら乗れる。横浜FM戦でもその“勢い”が買われての起用となった。ベンチにはまだ楠神順平や登里享平と、小林よりも実績のある若手がいた中で送り出されたのは、期待されている証拠だ。
 本人も自覚があった。ピッチに入るなり、猛ダッシュで相手守備陣にプレッシャーをかけた。「自分はフレッシュだったんで。前に行ってボールを奪えればチャンスになるので」と必死にプレー。新人らしいハツラツとした動きで、一心不乱にゴールを求めた。
 試合に敗れたため、笑顔はなかった。出場時間が短かったうえ、川崎Fは中2日の試合とあって、ゴールを決めるための効果的なパスが出てこなかった。シュートは0。悔しさは残るが、栗原勇蔵&松田直樹と日本を代表するCBと対峙し課題を見つけた。
 「サイドからの攻撃が多かったが、クロスを受けるときのマークの外し方とか、サイドからのボールの受け方とか、課題が見つかりました」
 自分が成長するための確かな“ヒント”をつかんだ。全日本大学選抜に選ばれるなど、得点感覚には定評があった小林。在学中に右膝前十字靱帯断裂の怪我を負い、出遅れたが、シーズンはまだこれからが“本番”となる。この日の敗戦で優勝争いから大きく後退することになったが、まずはチームの流れを変えられる“スーパーサブ”を目指す。
(取材・文 近藤安弘)

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