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[選手権予選]昨年準Vの習志野“あと1勝”へ6発発進!千葉

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[9.11 第89回全国高校選手権千葉県2次予選 習志野 6-2 検見川 市原スポレクD]

 昨年できなかったあと1勝へ向けてFW玉田圭司(現名古屋)らの母校・習志野が6発発進した。第89回全国高校サッカー選手権千葉県大会2次予選で昨年準優勝の習志野は、検見川と激突。今大会初戦の習志野はDFの甘い守備から2点を失ったが、貫禄の6ゴールで6-2で快勝した。
 
 前半10分、絶妙な動きでDFの背後をとったFW小林大祐(3年)の右足シュートで先制した習志野だったが、今季通して課題になっているというディフェンス面での不安が失点につながってしまう。先制直後の13分、検見川FW林直弥(3年)からのスルーパスでFW神宮司陽太(3年)に抜けだされると右足シュートをゴール左隅へと叩き込まれて同点。4-1の後半ロスタイムにもDFのミスから抜け出した神宮司に再びゴールを許してしまった。

 昨年からレギュラーのDF飯田裕亮(3年)が「守備力が課題。夏もレベルの高くない相手に失点してきた。これを直さないと流経や市船には勝てない」と厳しく指摘していたが、それでも攻撃力は“昨年越え”を十分可能にするだけの力がある。ワンツー、ダイレクトのスルーパスで次々と相手CB、SBのウラをとり、決定機を連発。1-1から10番FW坪井秀斗(3年)のゴールで勝ち越すと、後半14分にはエース格のFW小林が鮮やかなコントロールショットを決めてリードを広げる。

 その後も29分にFW三宅翼(3年)の豪快な左足シュートで4-1。そして、その攻撃力の恐さを印象付けたのはロスタイムに1点返された後だった。途中出場のMF武藤寧人(3年)が圧巻のスピードで右サイドを攻略し5点目を強奪。さらにMF山口裕登(3年)が強引に左サイドを破って6点目と短い時間での2得点でその破壊力を見せ付けた。

 この日はゲームメーカー役のMF板井憂基(3年)を怪我で欠く布陣。それでも豊富な運動量と正確な技術を持つ2年生MF中村駿やアイディアあふれる小林に坪井や三宅のスピードが絡んで大量得点につなげた。この攻撃力については今年国体千葉県少年男子選抜監督を兼任する水庫祥元監督も「しっかりと力を出せれば攻撃面は面白いと思う」と手ごたえを口にする。

 新人戦、総体ではいずれも流通経済大柏からリードを奪いながら逆転負け。優勝に手が届かなかったが、冬こそ主役になれるか。
 昨年成し遂げられなかったあと1勝への再挑戦でもあるこの冬。指揮官は「試合にどう臨んで、どう入っていくか。弱気になってもダメだし、奢っちゃってもダメ。当然ビビッてもダメ」。決勝で勝つことに照準を合わせて。エンジのユニフォームをまとう優勝候補は、これから大会が再開する10月末までその牙を研ぐ。

<写真>前半24分、習志野MF坪井(左)が勝ち越しゴール
(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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