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「ラインを出たと思った」岡崎が無欲のスーパーゴールで名古屋戦に弾み

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[9.18 J1第23節 浦和1-1清水 埼玉]

 苦しい試合展開をエースが救った。清水エスパルスは前半19分に先制点を許し、その後も立て続けに決定的なピンチを招く。それでもGK西部洋平の再三の好セーブで耐え、ワンチャンスをものにした。

 前半38分、右サイドをドリブルで仕掛けたFW藤本淳吾がゴールライン際で粘ってゴール前に折り返す。FW岡崎慎司のトラップは上に浮いたが、体を反転させながら豪快なジャンピングボレー。左足で捉えたシュートがゴールネットに突き刺さり、同点に追い付いた。

 「(ボールがゴールラインを)出たと思って力が抜けてトラップしたのがよかったのでは?」。藤本が冗談交じりに指摘すると、岡崎も「ラインを出たかなと思ってリラックスできたのがよかった」と苦笑い。「ああいうところで冷静にできることが大事なんだなとあらためて思った」。運も味方に付けたファインゴールだった。

 これで岡崎は今季11得点目。暫定ながら得点ランキングでもトップタイに立った。「得点王は意識しています」。10位以上のチームでは最多の33失点と守備に不安を残すチームにおいて、岡崎ら攻撃陣が結果を残していくことは必要不可欠。名古屋、鹿島と続く上位対決に向け、弾みの付くゴールとなったのは間違いない。

 「次は本当に大事な試合。プレッシャーを楽しんで、名古屋に勝ってチャンピオンに近づきたい」。名古屋もこの日引き分けたため、幸い勝ち点差は8のまま変わらなかった。勝ち点5差に迫って優勝戦線に生き残るか、11差に開いて脱落するか。25日のホーム名古屋戦は、今シーズンの行方を左右する大一番となる。

<写真>前半38分にボレーから同点ゴールを決める清水FW岡崎
(取材・文 西山紘平)

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