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玉田ハット!ケネディ2発!名古屋が大量5発で清水を粉砕

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[9.25 J1第24節 清水1-5名古屋 アウスタ]

 J1第24節は25日、各地で9試合を行い、アウトソーシングスタジアム日本平では清水エスパルス名古屋グランパスが対戦。首位・名古屋はFW玉田圭司のハットトリックなどで5-1と大勝した。清水は後半3分にMF枝村匠馬が先制点を決めたが、名古屋も同5分に玉田のゴールで追い付き、13分にFWケネディが勝ち越し弾。さらに17分、26分と玉田が連続ゴールを奪い、38分にはケネディがダメ押しの5点目を決めた。

 清水はDF市川大祐が右ふくらはぎ痛で欠場。DF平岡康裕が右SBに回り、CBではDF岩下敬輔が2試合ぶりに先発した。
 名古屋はMF中村直志とMFダニルソンが出場停止明けで先発に復帰し、ベストメンバーで臨んだ。
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 試合は上位対決にふさわしい息詰まる展開を見せ、球際で激しく競り合う熱戦となった。中盤でのせめぎ合いが続く中、徐々に流れを引き寄せたのは清水。前半12分、自陣からのFKに岩下が素早いリスタートで左サイドに展開すると、オーバーラップしたDF太田宏介のクロスにFW岡崎慎司が飛び込む。得意のダイビングヘッドはわずかにゴール右にそれたが、ダイナミックでスピード感のある攻撃で名古屋ゴールを脅かした。

 前半20分にもMF兵働昭弘の左サイドからのアーリークロスに岡崎がDFの背後を取ってスライディングシュート。これはGKの正面を突いたが、DF田中マルクス闘莉王、DF増川隆洋という高さのあるCBに対し、早く低いクロスで2人のギャップを狙う攻撃は効果的だった。

 名古屋も左SBの阿部翔平を起点に攻撃を組み立てるが、なかなか清水守備陣を崩せない。前半23分には阿部のアーリークロスにFWケネディが打点の高いヘディングで合わせたが、GKの正面に飛んだ。

 狙い通りの試合運びを見せていた清水にアクシデントが襲う。FW藤本淳吾が右太腿裏に違和感を訴え、前半25分、MF枝村匠馬との交代を余儀なくされた。それでも同34分にはその枝村からのスルーパスに平岡が右サイドを抜け出し、クロス。ファーサイドの兵働が左足ボレーで合わせるチャンスを演出した。

 0-0で折り返した後半立ち上がりに試合が大きく動く。清水は後半3分、左サイドをドリブルで持ち上がった岡崎がグラウンダーで折り返すと、ゴール前に飛び込んだ枝村が滑り込みながら右足で合わせるスライディングシュート。これがきれいにゴール右隅に吸い込まれ、ついに先制点を奪った。

 ところが、直後の後半5分、名古屋もセットプレーですぐさま追い付く。MFマギヌンの左CKのこぼれ球をFW玉田圭司が左足ボレーで蹴り込む同点弾。失点からわずか2分で試合を振り出しに戻した。

 同じ失点でも、ダメージが大きかったのは追い付かれた清水の方だった。試合の流れは一気に名古屋に傾き、後半13分にはDF田中隼磨の右クロスをケネディが頭で押し込み、2-1。名古屋が8分間で逆転に成功した。

 清水も後半16分に平岡の右クロスから岩下がヘディングシュートを放つが、GK楢崎正剛が左手1本で弾くスーパーセーブ。すると、名古屋は直後の同17分、右サイドを持ち上がったMF金崎夢生が中央のマギヌンにつなぎ、左サイドから走り込んだ玉田がマギヌンのスルーパスに抜け出す。GKとの1対1を落ち着いて左足で流し込み、3-1と突き放した。

 清水は後半23分、MF小野伸二と平岡に代えてMF山本真希、DF辻尾真二を投入。選手交代で反撃を狙おうとした矢先、まさかの展開が待っていた。カウンターから中央を駆け上がる玉田が金崎にスルーパスを送ると、後方から追いかける形となった岩下がスライディングタックル。これが決定機阻止のファウルとなり、西村雄一主審は岩下にレッドカードを提示した。さらに、このプレーで獲得したFKを玉田が直接決めてハットトリックを達成。4-1とリードを広げ、試合を決定付けた。

 10人で3点ビハインドを負った清水は後半30分、兵働の左クロスをヨンセンがダイビングヘッドで捉えるもゴール左へ。なんとか1点でも返していきたかったが、逆に同38分にはDFボスナーの安易なミスからMFダニルソンにボールを奪われ、最後はケネディが右足でゴール。5-1の大逆転勝利を締めくくり、2位鹿島との勝ち点差を7に広げた。

(取材・文 西山紘平)

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