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[AFC U-19選手権]指宿ロスタイムV弾!U-19日本が前回王者UAE下す!

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[10・4 AFC U-19選手権GL第1戦 U-19日本代表 2-1 U-19 UAE代表 中国]

 11年U-20W杯の出場権をかけたAFC U-19選手権が中国で開幕。大会2日目の4日、U-19日本代表はグループリーグC組初戦で前回大会優勝のU-19 UAE代表と戦い、後半ロスタイムにFW指宿洋史(CEサバデルFC)が決めた決勝ゴールにより2-1で競り勝った。今大会の上位4チームがU-20W杯出場権を獲得。日本は6日のグループリーグ第2戦でU-19ベトナム代表と対戦する。

 前回大会で得点王とMVPを獲得したFWアハメド・ハリルやFWアルラキら優勝メンバーを残す王者・UAEとの初戦。4-4-2システムを組んだ日本のGKは川浪吾郎(柏)で4バックは右から岡本拓也(浦和ユース)、平出涼(F東京)、遠藤航(湘南ユース)、阿部巧(横浜FC)。中盤は中央に藤田息吹(慶應義塾大)と六平光成(中央大)が入り、右が菊池大介(草津)、左が酒井高徳(新潟)。2トップは永井龍(C大阪)とスペインでプレーする指宿がコンビを組んだ。

 10番・アルラキを起点に、DFラインの背後へ出されたパスへアハメド・ハリルやMFシェッヒらが走りこんでくるUAEに対し、日本は指宿、永井の2トップにシンプルにボールを預けるサッカー。ビルドアップは足元から足元への単発のパスがほとんどで攻撃は連動性、スピード感を欠いた。前半終盤は左サイドの酒井が強引な突破でDFを外し、菊池の左クロスがPAの指宿の足元へ入る場面があったものの、相手に脅威を与えることができない。パスミスも多くシュートゼロで前半を終えてしまう。

 ただ、ディフェンス陣が崩される場面はほぼなかった。右サイドから思い切ってPAへ飛び込んでくるラシド・ハサンにシュートを放たれる場面などあったが、右サイドで対人の強さを発揮する岡本や運動量の多いダブルボランチが献身的にフォローするなど平出、遠藤のCBコンビが攻略される場面はなく、背後へのスルーパスを阿部がクリアするなど得点を与えなかった。

 前半を0-0で乗り切った日本は後半開始から永井に代えてFW宇佐美貴史(G大阪)を投入。宇佐美をトップ下に置く4-2-3-1へシステムを変更した。技術の高い宇佐美を起点にボールを動かす日本はペースを握り始めた8分、中央突破した宇佐美が左サイドへ展開。左サイドから酒井がクロスを入れると、UAE DFがキックミスを犯し、ボールはゴール右隅へと吸い込まれた。
 シュートゼロの日本に先制されたUAEは14分に前回大会優勝メンバーのFWリジャイリをピッチへ送り出す。だが日本はチャンスこそつくられるものの、宇佐美のキープや六平のサイドチェンジからサイドで数的優位をつくり出し、クロスを上げる回数を増やしていく。24分には酒井に代えてサイドアタッカーのMF古田寛幸(札幌)を投入。27分には菊池の浮き球パスから指宿がようやくチーム初シュートを放った。

 終盤、印象的な活躍を見せたのは発熱で欠場したGK中村隼(山形)に代わって先発した川浪だ。31分、軽い対応のDF陣がMFマジド・ハサンに次々とかわされ1対1とされるがシュートを身体全体でストップ。さらに37分には右クロスからアハメド・ハリルに右足ダイレクトボレーを放たれるが、鋭い反応でゴールからはじき出した。

 守護神の好守もあり、勝利に近づいた日本。ただ試合終了直前に落とし穴が待っていた。45分、右FKをDFラインとGKの間に放り込まれると、飛び込んできたアハメド・ハリルに押し込まれ痛恨の失点。同点に追いつかれてしまう。それでも46分だ。古田の左クロスをUAEのGKシャンビがまさかのファンブル。詰めていた指宿が難なくゴールへと流し込み、これが決勝ゴールとなった。
 幸運にも助けられた日本が前回王者から勝利。U-20W杯出場へ向けて白星スタートを切った。

<写真>後半ロスタイム、指宿(中央)の決勝ゴールを喜ぶ日本イレブン
(文 吉田太郎)

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