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[AFC U-19選手権]先発落ちの宇佐美「違い」示して勝利貢献

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[10・4 AFC U-19選手権GL第1戦 U-19日本代表 2-1 U-19 UAE代表 中国]

 U-20W杯へのスタートとなる前回王者・UAE戦。そのキックオフ時にU-19日本代表のエースとして期待されるFW宇佐美貴史(G大阪)の姿はなかった。

 J1では今季18試合5得点。08年のアジア王者であるG大阪でレギュラーポジションをつかむなど、実績また実力的にもエース格となると見られていた。自身にもその自覚があり、静岡県内での最終合宿スタート時には「自分が引っ張る」と宣言していたが、この日は攻撃の切り札として後半開始からの出場。勝利には貢献したが「個人的にはスタメンから外されてフラストレーションがあった中で試合に出て、キレイな形ではないですけど、結果的に点になった。チームとしての内容は最悪なサッカーでしたけど、勝ち切れたことは良かった」と話した試合後インタビューでは、先発落ちの悔しさかその表情に笑みはなかった。

 宇佐美不在の前半、チームはミスが多く、得点はおろかシュートすら1本もなかった。ただ、後半から投入された宇佐美は「自分が出たら違うねんぞ、というのは見せたかった」と自らのドリブル突破から先制ゴール(オウンゴール)の起点となり、後半ロスタイムにFW指宿洋史が決めた決勝点の場面でも指宿とともにゴール前に詰めていた。本人が語ったとおり決してキレイな形ではなかったが、その技術で前半低調だったチームを活性化し、日本に2ゴールをもたらした。
 
 「内容どうこうじゃなくて、しっかり結果で勝てるように」。日本のためはもちろん、自身の成長のためにもU-20W杯を経験したいと考えている。この日は勝利で自身が考えている最低ラインはクリアした。ただ、この日の悔しさを晴らすためには、今後の試合でゴールという結果を出すしかない。
 
(文 吉田太郎)

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