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期待の新戦力が勝利貢献!清水はナビスコショックを払拭する4発快勝

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[10.13 天皇杯3回戦 清水4-1水戸 アウスタ]

 天皇杯3回戦の残り4試合が13日、各地で行われた。清水エスパルスは10日にナビスコ杯・準決勝でサンフレッチェ広島に2戦合計2-3で敗れ、タイトル獲得への道が断たれたばかり。しかし、そのショックを感じさせない戦いぶりでJ2の水戸ホーリーホックを4-1で下し、4回戦へ駒を進めた。

 0-0で迎えた後半8分、清水は水戸MF大橋正博のミドルシュートをGK西部洋平が弾いたものの、右隅へ逸れたボールはそのままゴールへ吸い込まれ、まさかの失点。だがこの後、清水は落ち着いてゲームを展開する。

 そして失点から10分後の18分、MF兵働明弘の左CKのこぼれ球をDF岩下敬輔が押し込み、ゲームを振り出しに戻した。さらにその3分後、PA内でDF廣井友信が倒され、PKを獲得。これを途中出場のMF小野伸二がゴール左隅に決めて、逆転に成功した。

 わずか3分間で逆転した清水だったが、J1勢撃破へ闘志を燃やす水戸も簡単には引き下がらない。29分にはFW常盤聡がドリブル突破からシュートへ持ち込み、36分にはFW小池純輝にフリーでシュートを放たれた。42分にも決定機を作られるなど清水は冷や汗をかかされたが、それでも後半ロスタイム、FW大前元紀とFW原一樹が試合に決着をつける怒涛の2連発。粘る水戸を振り切り、ベスト16進出の権利を手にした。

 この試合、清水は新戦力がデビューした。FW伊藤翔が3トップの一角として先発出場。立ち上がりから積極的に攻撃参加を見せ、果敢な仕掛けから獲得したCKが同点ゴールにつながるなど、チームの勝利に大きく貢献した。6月にグルノーブル(フランス)から加入して以降、なかなか出場機会に恵まれなかった伊藤だが、しっかりアピールしてみせた。

 敗れれば無冠危機ともされた試合での4発快勝。さらには待望の新戦力がデビューと次につながる試合となったことは確かだ。清水によると長谷川健太監督は試合後、「いい試合をしながらなかなか結果を出せない現状ではあるが、最後まで諦めずに前を向いて戦って行きたいと思うし、そういう姿勢が、最後に何か結果に繋がればと思う。そういう意味では、よいきっかけとなる勝利を掴めたことは大きい」とコメント。この勢いを切らすことなく、残るタイトルの獲得を目指したい。

(文 片岡涼)

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