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首位独走の名古屋、“鬼門”の新潟ホームで7試合ぶり黒星

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[10.17 J1第26節 新潟4-1名古屋 東北電ス]

 首位名古屋グランパスが敵地で10位アルビレックス新潟に1-4で大敗し、8月18日の川崎F戦(0-4)以来、7試合ぶりの黒星を喫した。

 やはり“鬼門”だった。05年以降、新潟のホームでは5連敗中。首位独走で迎えた今回こそはと挑んだが、またしても返り討ちに遭ってしまった。

 前半31分、MF中村直志がFWミシェウを倒して与えたFKから先制点を許したが、最近公式戦3試合連続で逆転勝利をおさめている名古屋は慌てない。直後の34分、DF阿部翔平の左クロスをファーサイドのFW金崎夢生が折り返し、ゴール正面のFWケネディが胸トラップから直接シュート。今季通算15点目で得点ランクトップを走るエースの一撃で、失点から3分で同点に追いついた。

 しかし、ここから名古屋の歯車が狂い出す。前半43分、右CKからMF三門雄大に決められ、再びリードを許すと、2分後にも簡単に左クロスを上げられ、FW大島秀夫に押し込まれた。

 終了間際の連続失点で前半を1-3で折り返した名古屋の悲劇はさらに続く。後半8分、PA手前で中村がMFマルシオ・リシャルデスを倒してしまい、この日2枚目のイエローカードで退場。2点ビハインドの上、数的不利の状況に追い込まれた。

 この状況を打開しようと、後半11分にMFマギヌンと金崎に代えてMF三都主アレサンドロ、MF小川佳純を投入するが、リズムを変えることはできない。すると、同30分、再びマルシオにゴールを決められ、3点差。それでも最後まであきらめることなくゴールを目指したが、強行出場を果たしたDF田中マルクス闘莉王のヘディングシュートも枠を捉え切れず、1-4で敗れた。

 試合後のインタビューでストイコビッチ監督は「悲劇だとは思っていない」と強調しながらも「新潟も私たちもいい戦いをしたと思う。でも、マルシオやミシェウのテクニカルな部分が最後に響いた」と試合を振り返った。

 勝てば、2位鹿島に今季最大の勝ち点11差を付けられた試合だっただけに悔しさはある。とはいえ、前日に鹿島が勝っていれば勝ち点6差に迫られていたことを考えれば、それほどネガティブになる必要もないだろう。鹿島との勝ち点差は1縮まったが、依然、8差と首位を独走していることに変わりはない。残り8試合。この敗戦を引きずらず、次節23日は降格圏に沈む神戸とのアウェー戦に臨む。

(文 片岡涼)

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