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[MOM339]野洲DF村松隆晴(3年)_左サイド制圧“やりたい放題”のプレー

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[10.28 全国高校選手権滋賀大会2回戦 野洲 8-0 八日市南 野洲G]

 8-0と大勝した2回戦・八日市南戦で持ち味を存分に発揮したDF村松隆晴(3年)が、全国大会での活躍を楽しみにさせるパフォーマンスでチームの初戦勝利に貢献した。

 左SBで先発した村松は、序盤から左サイドを制圧。八日市南守備陣の対応が甘かったこともあるが、“やりたい放題”のプレーで注目を浴びた。「左足のキックには自信がある」という背番号3は、ワンタッチでの正確なパスやクロスで次々にチャンスを量産。「相手が反応する前に出したかった」という言葉通り相手の先手を取るプレーを続け、インターセプトからの勢いに乗ったドリブルでは相手4人を抜き去ってシュートを放つなど、野洲の攻撃にダイナミックさを与えてた。
 圧巻は後半17分に6点目をアシストした直後の19分。ゴール正面やや右での直接FKを得ると、左足で鋭い軌道を描くシュート。ゴール左上へと決め、観衆のどよめきを誘った。

 村松は小学時代にU-12ナショナルトレセンに選出され、中学時代にはG大阪ジュニアユースとFC SETA(滋賀)でプレー。G大阪では宇佐美貴史大森晃太郎らとともにプレーしたレフティーだ。元々はアドリアーノ(元ブラジル代表)が好きなFWだったが、高2からは左SBを務める機会が多くなった。SB歴は長くないが、強さと柔らかさを兼ね備えたプレーはこの日の野洲の最大の武器となり、ロベルト・カルロス(元ブラジル代表)を彷彿とさせるようなものだった。

 前回の高校選手権では、先発出場した山梨学院戦で「自分のドリブルをかっさらわれて、3点目を取られてしまった」だけに、全国の舞台でリベンジを果たしたい気持ちは人一倍強い。これまでは野洲OBのDF田中雄大(関西大→川崎F内定)と比較されてきたが、「それは嬉しいけど、雄大くんを越えていきたい」と更なる飛躍を狙う“野洲のロベカル”。チーム内での定位置争いは激しいが、この日はレギュラーに値する選手であることを証明するプレーでアピールに成功した。

(取材・文 永田淳)
【特設】高校選手権2010

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