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闘莉王、金崎不在でも…ケネディの一発を楢崎が守る

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[10.30 J1第28節 名古屋1-0C大阪 豊田ス]

 エースと守護神が負傷者続出のピンチを救った。首位を独走する名古屋グランパスは得点ランキングトップを走るFWケネディのPKで先制すると、その後はGK楢崎正剛がビッグセーブを連発。1-0で逃げ切り、2連勝を飾った。

 DF田中マルクス闘莉王、MF金崎夢生という攻守の要2人を負傷で欠いた。3トップの右サイドにはMF小川佳純が入り、CBではDF千代反田充が18試合ぶりの先発。それでも代役コンビでいきなりチャンスをつくり、前半15分、左後方からの小川のFKに千代反田がバックヘッドで合わせる。これはGK松井謙弥の好守に阻まれたが、 同27分に待望の先制点が生まれた。

 DF阿部翔平が左サイドからゴール前にクロスを上げると、PA内でケネディがDF上本大海に倒され、PKを獲得。厳しい判定だったが、これをケネディが落ち着いてゴール右上に決め、名古屋が均衡を破った。ケネディはこれで今季16点目となった。

 先制点を許したC大阪もすぐさま反撃。前半36分にはDF高橋大輔が右サイド角度のない位置から思い切りよくシュートを狙ったが、GK楢崎が鋭い反応でかき出す。このセーブで守護神がノッた。

 後半はC大阪に押し込まれる時間が増えた名古屋だが、ことごとく楢崎が立ちはだかる。後半12分のFW小松塁、同21分のDF丸橋祐介のシュートをスーパーセーブで防ぐと、同37分のMF乾貴士のミドルシュートはクロスバーを直撃。運も味方に付け、終盤はDF竹内彬を投入して3バックに変更し、1点のリードを守り抜いた。

 ストイコビッチ監督は試合後のインタビューで「試合前からハードな試合になると思っていた。その通りのゲームだったが、我々のサッカーをしっかりできた」と納得の表情だった。

 これで勝ち点は60に到達。明日31日に試合を残す鹿島との勝ち点差は暫定で「11」に広げた。次節11月7日はアウェーで鹿島との直接対決。名古屋とすれば、引き分けでも十分な結果だが、勝てば一気に優勝が近づく大一番だ。鹿島戦への意気込みを聞かれた楢崎は「次も勝つ!」と宣言。闘莉王、金崎は次節の出場も微妙だが、今の名古屋にはそれすらも大きな不安材料にはならなそうだ。

(文 西山紘平)

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