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[MOM345]市立船橋MF石原幸治(3年)_100m走11秒台の快足MF、2G2Aの爆発

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 第89回全国高校選手権千葉県大会決勝T1回戦 市立船橋 6-0 柏陵 鴨川]

 得点力を増した左サイドの快足アタッカーが柏陵のディフェンス陣を切り裂いた。この日、市立船橋のMF石原幸治(3年)は2得点2アシストの活躍。自身の得点にはつながらなかったが、右FKで相手ハンドによるPKを誘い、先制点も演出した。

 5得点に絡む大爆発。圧巻は前半24分のチーム3点目だった。左サイドでボールを持ったSB小出悠太(1年)の外側から回るランニングコースを取ってスルーパスを引き出すと、寄せてくるDFを100m走11秒8のスピードで一気に振り切り、そのまま右足シュートをゴールへと突き刺した。

 「今までだったらクロスを上げていたかもしれないけれど、切れ込んでシュートを狙うようになった」という石原の鮮烈ゴール。今夏の全国高校総体でも決勝でゴールを奪うなど2得点している石原は、前半37分に右サイドを突破したMF藤橋優樹からのラストパスに逆サイドから走りこみ1タッチでゴールを奪う得意の形からも得点したが、左サイドを独力で破ったゴールにその成長と得点への意欲の向上が伺えた。

 全国総体では単独での縦突破が不発に終わっていたが、9月の全日本ユース選手権では高いレベルの相手でも切れ味鋭いドリブルで存在感を放つことができるようになった。「スピードを見てほしいし、市船の主体であるサイド攻撃でチャンスメーク、得点も取れるようにしたい」とさらなる活躍へ意気込んでいる。

 昨年の選手権では2年生レギュラーを担いながら決勝トーナメント開幕直前に左足ひ骨を骨折。全治3ヵ月の重傷で先輩たちが敗戦する姿を悔しい思いで見つめるしかなかった。「昨年経験していないんで3年生最後をいい形で終えたい。最後楽しくプレーしたい」とチームメイトと笑顔で終えた全国総体のように勝ち続けることを誓った。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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