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ナビスコ杯MVPの前田がまたも起死回生弾、磐田が劇的ドロー

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[11.6 J1第29節 磐田1-1新潟 ヤマハ]

 また、この男だ。1点ビハインドで迎えた後半ロスタイム、敗戦濃厚のジュビロ磐田をFW前田遼一が救った。後半49分、右サイド後方からのDF山本脩斗のアーリークロスを逆サイドのMF那須大亮が頭で折り返し、前田が左足ボレーで叩く。GKの手を弾いたボールはそのままゴールネットを揺らし、磐田が土壇場で勝ち点1をもぎ取った。

 12年ぶり2度目の優勝を飾ったナビスコ杯決勝から中2日。過密日程の影響で選手の体は重く、前半35分にはPKで先制点を許した。それでも後半9分にMF菅沼実、同16分にFW荒田智之、同31分にはMF松浦拓弥と次々と攻撃的なカードを切り、徐々に新潟を押し込んでいく。

 後半41分、MF成岡翔の横パスを受けた荒田のミドルシュートはゴール上に外れ、同48分に松浦の右CKに合わせた菅沼のヘディングも枠を捉え切れない。それでも、最後はやはりエースが決定力を発揮した。

 ナビスコ杯決勝でも1-2の後半44分に起死回生の同点ゴールを決め、延長戦での逆転勝利に導いた前田。まるでその“リプレー”を見るかのように、那須が高さを生かし、前田が決めた。2得点2アシストでMVPに輝いたナビスコ杯からの勢いはこの日も健在だった。

 柳下正明監督は試合後のインタビューで「粘り強くプレーできるようになってきたし、気持ちだけでなく、グラウンドでも表現できるようになった。たくましくなったなと思う」と、8試合負けなし(4勝4分)となったチームの成長に手応えをつかんでいた。

(文 西山紘平)

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