beacon

名古屋、次節エースが不在に。ストイコビッチ監督「理解できない。200%、PKだ」と審判に苦言

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.7 J1第29節 鹿島1-0名古屋 カシマ]
 勝ち点も、点取り屋も失うことになった。首位名古屋グランパスは、まだ2位鹿島に勝ち点8差と優位な状況に変わりないが、次節14日の大宮戦(瑞穂陸)にエースを欠いて挑まなければならない。
 FWケネディは前半34分、ゴール前で縦パスを受けて反転しDFを交わし、PA内に進入した。直後に鹿島選手に引っ張られて倒されたように見えたが、村上伸次主審はシュミレーションの判定を下し、ケネディにイエローカードが出された。これで累積4枚目となり、次戦の出場停止が決定した。
 「判定についてだが、言いたくはないが、フラストレーションが溜まった。次の試合、ケネディが出られなくなった。シュミレーションでイエローカードが出されたが、あれは理解ができない。200%、PKだ」
 ストイコビッチ監督は試合後の会見で審判に苦言を呈した。たしかにケネディも信じられないというような表情を浮かべていた。前半5分にはFW小川佳純がDFジウトンにPA直前で倒され、最初はPKと判定されたが、それも鹿島側の抗議の結果、副審との協議で『PA外でFK』とい変更された。これは映像上はPA外に見えたため、文句は出なかったが、審判への不信感は確実に募っていた。
 次節の相手が大宮とはいえ、ここまで得点ランキングトップ16ゴールを稼ぐエースを欠いて戦うのは、楽な状況ではない。今の4-3-3は中央に長身のケネディがいるからこそのシステムといえる。まして相手は残留争いに必死で、難しい試合になるのは間違いない。番狂わせが起きやすいシチュエーションとなる。代役はFW巻佑樹が予想されるが、奮起を期待するしかない。
 「我々はジェントルマンだから、もうこれ以上は言わない。最後に勝っているところを見せる。この話はもう、ココだけにしよう」。最後にはストイコビッチ監督は余裕の表情さえ浮かべた。エース不在でも勝てるだけの力をつけた自信はある。大宮をきっちりと倒し、着実に優勝へ歩を進めるつもりだ。
[写真]次節出場停止となった名古屋FWケネディ
(取材・文 近藤安弘)

TOP