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[MOM349]瀬戸内MF金子勝政(3年)_勝利の“水先案内人”

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.6 全国高校選手権広島大会準決勝 瀬戸内 2-0 広島工]

 思うように試合が運べなか瀬戸内において、MF金子勝政(3年)の動きが際立っていた。金子に与えられたミッションは自由に動いて、攻撃を活性化させること。そのミッションを彼は忠実かつより強烈なアクセントとしてこなした。

 立ち上がりから金子は、2列目において、鋭いサイド突破を見せたかと思えば、ときにはトップ下の位置に入り、バイタルエリアで起点を作った。これにより2トップの一角の松尾省吾がよりサイドに流れて仕事が出来るようになり、固さが目立つ中で展開力があるボランチの米沢と松尾と彼が絡んだときは、チャンスが作られていた。

 29分の先制点、後半16分の追加点には直接は絡んではいないが、そこに至るまでに、彼の動きが広島県工の守備陣に混乱を、ボディーブローのように与えていたからこそであった。FW藤岡駿也、DF篠原成紀ら主軸に怪我人が続出し、苦しい状況であることは間違いない。だが、その中で奮闘を見せる彼のプレーは、この試合のようにチームに結果をもたらす。

 果たしてライバル・広島皆実とのファイナルにおいても、金子のプレーがチームをいい方向に持っていくのか。決勝は瀬戸内の勝利の水先案内人のプレーから目を離せない。

(取材・文 安藤隆人)

【特設】高校選手権2010

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